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テーマ:ヨーロッパ旅行(4174)
カテゴリ:★海外旅行記★彡
1月25日午前
この日は、ワイマールのリスト音大留学時代の恩師の教授と 朝10時半に学校前で5年ぶりに会う約束をしていた。 先生の御宅に(ワイマールの近郊の街)にお邪魔するつもりだったのだけど、先生が用事がワイマールにできたから、 「私が車で行くわ~!お昼ご一緒しましょう。ご馳走するわ~!」って ことだった。 先生には、旅立つ前に東京から電話をしていたのだけど、そしたら 「演奏しないの?弾かないのにドイツ来るの?ダメじゃない!」って 言われていた。爆 やっぱ先生は先生。生涯、先生だ。 ワクワクしながら先生を音大前で待つ。 入り口の扉の前で校舎を撮影しようと思ってシャッター切ったら 扉が開いて、偶然にもなんと先生が出てらした。 嬉しい再会!!本当に嬉しい。 そして、先生がお元気そうだったのが何よりも嬉しかった。 先生は、私が卒業して帰国してから5年後位に退職なさって 少々精神的だと思うのだけども、病を患っていたらしく、電話では 「私はまだまだ病気で・・・」みたいなおっしゃり方をしていたので とても心配していたのだけども、見た目には、全然大丈夫そうだった。 チェックのコートに赤いマフラー姿で、とっても可愛らしかった。 きっと、お若い時の先生はすっごく可愛かったんだろうなぁ~って思う。 「何する?イルム公園にでも散歩する?」って先生がおっしゃるので 先生と学校の裏の公園の方面へと歩き出す。 それから少々歩いていて私はふと気になっていたことを話してみた。 「昨日、ワイマールに住んでいる日本人のお友達から聞いたのだけど・・・韓国人のS君(私と同時期に先生の門下生だった子)が、 またワイマールに戻ってきているらしいのだけど、先生は知っていますか?」 先生「本当に?本当に?」 私「そうなんです。スシ屋さんで働いているって聞いたんですが」 先生「そしたら、私達は、そこのスシ屋に行ってみましょう!」 私達は、本当にS君がスシ屋で働いているのか確かめに行ってみる事に。 公園を出て、まさかS君がいたらビックリなんだけど~って会話しながら、街中のスシ屋に向かった。 先生は、「私は一軒のスシ屋がワイマールにあるのを知っているわ!きっとそこだわ!」とおっしゃった。 私は、昔住んでいた時に革製品を売っていた小さなショップが、ある時 アジア食品店に変わったというのは、誰かから聞いていたから知っていたのだけど、その場所が、いつの間にかスシ屋になっていたとは知らなかった。 スシ屋の前に来て、ドキドキしながら扉を開けた。 扉の前には、回転寿司のテーブルがあったが、回転していないし、寿司もなかった。 後から聞いたら、それは、永久に回転することはなく、単なる飾りだったらしい。 そして、女の子の店員(中国人だった)が出てきた。 私達はさっそく尋ねてみた。 「S君って知っていますか?ここで働いているって聞いたのですが!」 店員さんは言った。 「彼ならいますよ。厨房で働いていますよ!」 え?本当なんだ~~~。本当にいるんだ~~~。S君がいるんだ~~~!! そして、S君に会いたいと、店員さんにお願いした。 S君が出てきた! 全然以前と変わらないS君がいた。 もう感動。先生はおおはしゃぎ。 こんなところで門下2人と再会で先生の喜びと言ったら。 「まるで同窓会だわ~!」と。 「私達はここで食べるしかないわ。決まりね。ここでお昼ね。」 ってことで、急遽、S君の作る寿司が私達のランチとなった。 S君にオススメのメニューを聞いたら、2人前のお寿司の盛り合わせを勧めてきた。 先生は、「生魚食べないとならないわねぇ~」とちょっと不安そうだったのだけど、、、 S君は、「これには、キュウリしか入ってない巻物もあるから大丈夫なハズ」となった。 私はこの時初めて聞いたのだけど、メニューによると、カルフォルニア巻きじゃなくって、フィラデルフィア巻きってのもあるらしい。 サーモンのがそういうネーミングだったかな。 私はあまりにも面白い展開になってきたので、これは、ホテルで別れてきたアウグスブルクのお友達も呼ばなきゃ!って思って、先生にお断りして彼に電話。 「今すぐ来て!なんとS君がスシ屋に居たのよ。先生が一緒にいいって」 と言って呼び出した。 先生とアウグスブルクのお友達は、初対面ではなかっただろうけど、ご挨拶から始まって、アウグスブルクの友達は別件の約束があって少しの間しかいられなかったのだけども、先生と色々な会話をしていた。先生は、とても好感的に思ったらしく、後から私に何度も、「彼はいい人ね。」と言っていて、私との関係を尋ねてきた。笑 3人揃って会話をしていたら、S君がまず、お茶とお味噌汁を運んできた。 先生は、お味噌汁を美味しいと言いながら召し上がった。 それから、鮮やかに盛り付けられたお寿司がやってきた。 突然加わったアウグスの友人の分も含まれていて3人前になっていた。 きっと、S君の配慮によるもの。 まさかワイマールで寿司なんて食べられるなんて思いもしなかったのだけど、そのお寿司は、S君が握ってくれたものだと思うと、美味しく感じられた。 ドイツでよくある、生臭い魚だとか、味の違う醤油だとか、そういったことはなくて、ごく普通の寿司だった。 先生は、「私も全種類挑戦してみるわ!」とおっしゃって、一つ残らず 生魚のお寿司も召し上がっていた。 S君は、ワイマールの音大を卒業してから暫く韓国に戻っていたのだけど、3ヶ月前から、ここのスシ屋で働くためにワイマールに帰ってきていたらしい。 先生には、「ピアノはどうしたの?」とさんざん攻められていたけど。 S君のことは、先生は「彼は、子どもみたい!私にとって子どもみたいでカワイイわ!彼はピアノさえ、もっと練習すれば、本当にいい子なのにぃ。」と私に言っていた。 私は先生に、日本からお土産を持ってきていたのでお渡しした。 和風の巾着袋に、小布施堂の栗落雁と日本製の5本指靴下2足とお花を生ける剣山を差し上げた。 たいした物ではなかったのだけど、先生はとっても喜んで下さった。 靴下は、サイズが合うかどうか心配だったのだけども。大きさは大丈夫だったみたい。ひょっとすると、長い先生の足の指が入るか分からないけども。 お腹いっぱい食べ終わって、店員さんにお会計をしようとしたら、なんと、S君が払ったから支払いは要らないと言われた。 私達は、すごく驚いた。そんなのダメよ~って。 だって、S君に会うために来ただけなのに、ご馳走になってしまうなんて。 そんなんで、厨房まで行って、S君のところに。S君は沢山の炊きたてご飯を混ぜていたのだけど、「僕も今日はとてもとても嬉しかったから、いいんだよ。ご馳走したい!」と。 先生と私は、丁寧に御礼をして、お店から出てきた。 なんだか感激の再会のひと時だった。 お店から学校までの道を歩きながら、先生お気に入りのエスニックなお洋服や雑貨の売っているお店に寄ったりした。 学校に着いて、先生とまたの再会を願ってお別れした。 いつまでもお若くお元気でいらして欲しいと思う。 その後、行きそびれていたイルム公園へと私は1人で散歩に行ってみた。 イルム川が流れ公園奥に建つ小さなゲーテの別荘、この風景が私のワイマールで一番好きなスポット。 何度訪れてもいいなあと思う。 途中、ベンチに腰掛けてボーってしてみたり。この優雅な時間の流れ。 最高に幸福。東京での生活とはだいぶ違うなあと思った。 そして、イルム公園には、もう一つリストの家がある。 そこにも足を運んでみた。残念ながら冬は閉館していたけど。 たっぷり1時間位散策したかと思う。 それから、再び街に出て、ワイマール磁器のお店で自分用に銀杏のお皿を購入。 1ユーロのお店に入って、何か土産物にならないかと思うものを物色。 続く・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 8, 2008 09:01:01 PM
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