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カテゴリ:牧場
帯広市の南に、競走馬の育成、馴致を行う「前進ファーム」があります。ここに名馬2頭が来ていると聞き、伺いました。
過去のばんブロに登場した2頭。ぱっと見て誰かわかりますか? 左が3月に引退したキサラキク。右はフクイズミです。現役時代最強牝馬だった芦毛2頭がそろい踏み。すごいですよね。 キサラキクは、インフィニティーを種付けするために十勝へやってきました。フクイズミはここ最近種付けをしても受胎しないので帯広畜大で診てもらったところ、子宮に筋腫があるため治療をしていたそうです。 前進ファームは、インフィニティーがいる村田畜産などの十勝管内の種牡馬牧場や帯広畜大が近いことや、場長の川副さんの技術が信頼されていることもあり、馬主が馬を預けていきます。今年、種付けに来た繁殖牝馬はほとんどが受胎して牧場に帰っていったそうですよ。 キサラキクは受胎しやすい体を作るためにちょっとダイエットしているそうで、以前よりスリムに。 フクイズミも排卵が来たそうです。 牧場に入ると、犬が元気にごあいさつ。11頭いるそうです。猫は6匹。子猫が生まれていました。牛3頭、羊1頭。 馬は36頭います。これら2頭のような繁殖牝馬、デビュー前の競走馬、ポニーなどさまざま。 この馬は「ジジ」、36歳。知り合いが草ばん馬に使っていた馬で、ここで余生を送っています。 面倒を見てくれ、と言われることも多いそうで「もう余生牧場だ」と笑う川副さん。 川副さんは馬の調教や馴致も行い、また、草ばん馬にも積極的に参加されているので練習用コースもあります。 ここ最近、競馬場や牧場では帯広畜大やサラブレッドの獣医師に診てもらう、という話を聞くようになりました。 これまでもばん馬を研究されてきた方はいましたが、サラブレッドにおける獣医学の発展を考えると、その技術の高さをばん馬に生かしてもらえるというのはとてもうれしいことです。 楽天競馬でも畜大と連携し、獣医畜産学の観点から、競走馬資源の確保や生産数増加にむけた取り組みを検討しています。 馬が病気になったり、急逝するたびに、ばん馬を専門的に研究してくれる施設がないかと、ずっと思っていました。引退後の寿命があまりに短くて、もどかしい思いでいました。ばん馬は体が大きいからサラブレッドとは治療も違う部分があるだろうし、競走馬の飼料も独特。今後、研究が進んでくれることを願っています。 2頭は最後の種付けで、受胎しているかどうかを確認次第、道南に帰るそう(2頭のいる牧場は比較的近くなんです)。 取材/小久保友香、小久保巌義 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年07月31日 15時16分51秒
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