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2021年01月01日
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テーマ:ニュース(99464)
カテゴリ:カテゴリ未分類
新年おめでとうございます。昨年、暮れも押し詰まった12月25日に公設秘書が「桜」問題で起訴されたことを受けて、安倍晋三衆議院議員は衆参両院の議員運営委員会に出席して、与野党議員の質問に答えるという一幕がありました。翌26日の毎日新聞は、次のように書いています;


 実に残念な年の瀬である。今年こそ旧年中のモヤモヤを振り払い、さっぱりとした気分で新年を迎えたかったのに。昨年から追い続けている「桜を見る会」のことだ。安倍晋三前首相が25日、政治資金規正法違反で公設秘書が略式起訴された前夜祭について、国会で説明に臨んだのだ。もちろん記者も駆けつけたのだが、すっきりするどころか、モヤモヤばかりが膨らんでしまった。
【吉井理記/統合デジタル取材センター】


「なんで記者会見したんだろう?」

 師走の寒風の中やってきた国会議事堂。国会議員や政治部記者にはなじみ深いだろうけど、私のような「部外者」の記者には迷路のよう。

 というのも、国会中継でおなじみ、衆参両院の「本会議場」のほか、予算委員会が開かれる「第1委員会室」をはじめ、議事堂内には各党や各会派の部屋や控室、議長・副議長の部屋、はては「第3理事会室」「第8委員会室」「第17控室」といったナンバーだけが表示された部屋がごろごろしている。しかも、地下街によくあるような丁寧な案内表示はほぼ皆無。国民のための施設なのに、何だか不親切だなあ。

 この日、安倍氏が釈明するのは衆参両院の議院運営委員会(各1時間)。同業者らしき人に道を尋ねつつ、会場の衆院第1委員室にたどり着いた時には早くもぐったり。半ば仕事を終えた気分である。

 前日の24日、安倍氏は記者会見を開いたが、記者の脳裏の疑問は膨らむ一方だったのだ。

 例えば――。

(1)そもそもなぜ、桜を見る会前夜祭の収支を政治資金収支報告書に記載しなかったのか
(2)前夜祭の費用が参加者の会費だけでは足りず、安倍氏側が補填(ほてん)しなければならないのに、なぜ「5000円」という格安の会費を設定し続けたのか
(3)そもそも会費はだれが設定したのか
(4)前夜祭会場となったホテルが保管している明細書を安倍氏らが確認していれば「補填」の事実はもっと早く判明していたのに、なぜしなかったのか

――などなど。

 何より「私の政治責任は極めて重い」(24日の記者会見)のなら、どう責任を取るというのだろうか?

 国会での説明は衆参各1時間の計2時間。これだけ時間があるのだから、モヤモヤはかなり晴れるのでは? そう期待して記者席にどっかと腰を下ろし、安倍氏の登場を待ち構えていたのである。すると、近くにいたカメラマン同士がヒソヒソ小声で話し合っていた。

 「今日国会で説明するのに、なんで昨日記者会見したんだろうね? まずは国会で説明するのが筋だろう」「きっと世間の反応を見てみよう、と思ったんじゃないか。会見を観測気球にしたんだな」

 ふむふむ、なるほど。さもありなん、という気がしてきた。


◆またも登場「責任を痛感」

 さて、その安倍氏。定刻の午後1時直前、衛視やSPに囲まれて登場した。早く、さっそうとした足取りで、居並ぶ記者団には目もくれず委員室へ。安倍氏のための「釈明国会」の幕がついに開いた。

 まず冒頭、約2分半の安倍氏の弁。24日の会見の言葉をほぼそのまま流用した。

 「道義的責任を痛感」「深く深く反省し」と言いながら、「私が知らない中で行われていたこととはいえ」「結果的に」と、ホントは自分に責任はないんだけど、とでも言いたげなセリフを挟むのも同じ。「責任を痛感」という言い回し、首相時代から繰り返し使ってきたが、ここでも登場した。冒頭からイヤな予感がしてきた。

 疑問を解明するための質疑が始まった。予感は的中した。

 まず衆院の議運委。

 立憲民主党の黒岩宇洋氏から「前夜祭は実際には1人あたりいくらかかったのか」と問われたのに、安倍氏は「収支報告書におきまして、会費収入が229万3000円、宴会費は355万1100円……」などと、なぜか各年の報告書の訂正金額を答える。何度かのやりとりの末、「一人頭いくらというのは質問通告を頂いてないので(不明だ)」。ここまでで黒岩氏の質問時間15分のうち、4分あまりを消費。「自分でホテルの明細書をなぜ確認しなかったのか」という問いにも、「(ホテル側が)公開前提では出せないと説明している」と正面から答えない。なんだか既視感がある。

 その後同党の辻元清美氏は「民間企業なら社長辞職。議員辞職に値すると思わないか」というシンプルな問いをしたが、安倍氏は「初心に立ち返り努力していく」。明細書の提出を求められると、「明細書の中がどうあれ、検察の判断は変わらない」と、ついには国会での説明責任を放棄するかのような答弁まで登場した。

 「なぜ不記載にしたのか。これは質問通告している」と核心に切り込む問いを投げたのは共産党の宮本徹氏。だが「当該秘書(今回、政治資金規正法違反罪で罰金刑を受けた公設第1秘書とは別に、最初に前夜祭の不記載の判断をした元秘書)は何年も前に高齢を理由に退職している。経緯を聞こうとしたが、元秘書の代理人弁護士から『答えられない』ということだった」。

 ……一体、安倍氏は何をするためにここに来たのだろうか、と思ったのは記者だけではあるまい。

 参院でも、安倍氏の姿勢は変わらない。最後に登場したのは、共産の田村智子氏だった。


 昨年11月8日の参院予算委で、桜を見る会追及の火の手を上げた田村氏。もう一つの核心である「なぜ5000円という格安の設定で宴会を続けたのか。桜を見る会に地元有権者の参加者を広く募ったのはなぜか」と問うたのだが、安倍氏は「毎年過去長年にわたって慣行として行われてきた」と、文字通りのゼロ回答。

 かくして「釈明国会」は幕を閉じた。

 ここで筆をおいても良いのだが、やはり記しておかなければならないことがあった。


◆「首相礼賛」する場なの?

 桜を見る会や前夜祭を巡る数々の疑問を、安倍氏に直接質問できない国民に代わって、与野党議員が問いただしてくれるはず、と多くの国民が信じていたはずだ。

 だが――。

 参院の自民党・高橋克法氏の持ち時間は5分だった。

 記者はあきれた。

 のっけから「安倍総理が総理大臣として上げてきた成果は枚挙にいとまがない。各国首脳との信頼関係の外交、デフレ脱却のための経済政策、思い出深いのは徹夜国会、あの平和安全法制を安倍前総理がやられたからこそ、厳しい安全保障環境の中で日本の安全が保たれ……」と、3分あまりを費やして、どこかの国のような礼賛演説をぶったのである。

 いや、礼賛したければどこか別のところで好きにすればいい。でも国会で安倍氏が釈明する場がようやく実現したのだから、疑問を一つでも晴らしてほしい、と国会議員に切に願っている国民に対して、一体どう考えているのだろう。

 さらに首をひねるのは「(収支報告書への)計上についてはっきりしたガイドラインがない」などと述べ、今回の事件が政治資金規正法の「わかりにくさ」のせいで起きたかのような論理を展開したのだ。

 この「政治資金規正法が分かりにくい論」は、衆院では日本維新の会の遠藤敬氏、参院では公明の竹谷とし子氏も唱えていた。今回の「不記載」がなぜ生じたのか、安倍氏ですら「(『不記載』を始めた)元秘書と接触できず、分からない」と首をひねっているのに、なぜ同法の問題に話が飛躍するのか。法律が分かりにくいというなら、国会議員が法改正なり何なりすればいいだけのことだ。安倍氏の答弁のあり方にも増して、国会議員のあり方そのものに、モヤモヤを感じてしまったのだ。

 「釈明国会」を終えた田村氏に聞いてみた。

「で、今日分かったことって、何かあるんですかね?」
「何にも。こんなので納得できるわけがありませんよ。来年また徹底追及しなければ」

 同感である。

 ちなみに「責任を痛感」という言葉。安倍氏はこの日だけで、7回使っていた。


2020年12月26日 毎日新聞Web版 「『桜を見る会』のモヤモヤまたも年越し・・・安倍前首相の『釈明国会』を見に行った」から引用

産経新聞や読売新聞ならまだしも、毎日新聞がこんなとぼけた記事を書いているのでは、新年が来てもろくな一年にはならないな、ということが実感されます。記事の筆者は政治部の所属ではないとは言え、安倍政権の7年8か月を知らないわけではないのですから、この期に及んで

>何より「私の政治責任は極めて重い」(24日の記者会見)のなら、どう責任を取るというのだろうか?

という疑問はあり得ないでしょう。史上最長の安倍政権で「私の政治責任は極めて重い」というセリフを、国民は何十回聞いたことか。しかも、そういいながら、ただの一度も「責任を取った」ことはない。そのことを、私たちは忘れてはならない。新聞記者なら、安倍は口ではこう言っても、本音は全然違うのだということを念頭に、「彼は一度も責任をとったことがない」という事実を元に記事を書くべきでしょう。
そもそも、記事の冒頭に

>「なんで記者会見したんだろう?」

などと書いてますが、安倍氏はこの一連の茶番劇を演ずることによって、立派に「アリバイ作り」に成功しています。共産党の田村議員が言うように、何一つ明らかにならない記者会見であり議院運営委員会であったにも関わらず、どの新聞もテレビも「安倍氏は説明した」と報道しているのですから、これで安倍氏は9月の自民党総裁選へのパスポートを手にしたと、今頃自信を深めており、総裁選が近づけば「桜問題については、私は逃げも隠れもせず、堂々と国会で説明をし、多くの国民の皆様のご理解をいただきました」と堂々と宣言することでしょう。実際は、共産党の田村議員が憤るとおり、何一つ明らかになっていない不誠実な釈明国会だったのに、そういうことにはほとんど神経を使わない、政治的な正義感には鈍感な民族性を、今年も引きづっていくことになりそうです。





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最終更新日  2021年01月01日 01時00分07秒


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