くりむーぶさんの絶賛、ご推薦を受けて読みましたよ。
こういうことがネットは嬉しいんです。
まず、絵がいいですね。おーおなり由子さんとおっしゃるんですか、
なんどもなんども眺めました。
特に両ページいっぱいにある、嵐の後の川を見に行ったところがいいです。
うわっと広がっていますよね。
湿った空気、川の音、ぬれた草、さきちゃんとお母さんのスカートのはためき。
さきちゃんとお母さんのぎゅっとつないだ手。
それから、涙なくしては読めないつながり、
「くまの名前」「さばのみそ煮」「ふわふわの綿菓子」「猫が飼いたい」
が何ともいえないです。
「くまの名前」でドキンとします。さきちゃんのお父さんは…いったい…思いがけないことが人生には起こるのでしょうか。はっきりとは書かれていないけれど、「さばのみそ煮」には「月のー砂漠をさーばさばと♪」と歌うお母さんが哀しい。「ふわふわの綿菓子」でちょっと複雑を想像し、「猫が飼いたい」にくると涙がとめどもありませんでした。
いい物を書いてくださいますね、北村薫さんは。この本を大切にしたいと思います。