小松左京『復活の日』が話題に…、実は映画化されたとき観てるし、その頃に本の方も読んでいる。でも、ほとんど忘れていたので30年ぶりに。
SFとしての迫力空想が売りなのに、今は切実になってしまってるところが何と言うか…。ウイルスや細菌などの化学的なこともよく調べて詳しく描かれてあるのは、前ならちんぷんかんぷんで飛ばし読みしていたと思うが、今や違和感なくよくわかるようなのがちょっと怖い。
小説のおもしろさはもちろんだが、作者の述べたかった思索、哲学的な部分も奥深く、メッセージも厚みのある力作。1964年(半世紀以上前だ!)に書かれたとは思えないというか、空想予言力に満ちていて、読み継がれているわけだ。