荒(すさ)びたる廃墟、ただれたる残骸、そんな
言句をもって表現される時が余り遠くはない。
自ら気がとがめて道も歩めない。
うら恥かしくて地上に生きていられなくなる。
背後の指、三尺の笑、その嘲罵(ちょうば)に耐え兼ねて
滔々(とうとう)社会の表面より姿を消す。
そんな悲しい末路の日がようやく近づいて来つつあるのを
覚(さと)らずやと、自ら眼ざめたる寺院生活者の密語
する涙声が流れる。
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最終更新日
2022年02月04日 21時48分38秒
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