カテゴリ:夢有無有
時間の陥穽118
アウグスティヌスが考える永遠から導き出される永遠は恒常不変です。恒常不変である限り始めも終わりもなく、持続性や存続性さらには永続性とも無縁でなければ「永遠」の範疇を外れるとします。つまり、神は宇宙を創造こそすれ、宇宙そのものからの一切の干渉を排除した恒常不変の「有」です。持続性や存続性さらには永続性とも無縁であるからこそ、それから導き出される「時間の流れ」とは無縁の存在です。アウグスティヌスが「神」を詠います。神の御言葉は、「真に不死であり永遠/uere inmortale atque aeternum」であって、神は「あなたとひとしく永遠な御言によって、語りたもうすべてのことを、同時にかつ永遠に語る、似通った語彙では「ギリシァ三哲の「ロゴス」にあたることになるのであるから、アウグスティヌスは、「あなたが生じるようにと語りたもう全てのものは生じ、しかもそれは、あなたが語ることによってお造りになるままに生じます。」留意すべきは神は永遠なる御言によってすべてを創る。これは永遠における創造であって、「同時に」つまり一挙になされる創造であると云うことです 哲学・思想ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年04月07日 06時00分04秒
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