営業係数が公表された
JR東日本が、営業路線のうち利用者が少ない区間の収支状況を公表しました。福島県内にかかる区間では、以下の路線が公表の対象になりました。2019、2020両年度の営業係数とともに紹介していきます。(水郡線)常陸大宮~常陸大子 2019年度1,571 2020年度2,349常陸大子~磐城塙 2019年度5,033 2020年度8,043磐城塙~安積永盛 2019年度 820 2020年度1,137(只見線)会津若松~会津坂下 2019年度 573 2020年度 688会津坂下~会津川口 2019年度3,053 2020年度4,199只見~小出 2019年度4,317 2020年度7,845 ※会津坂下~只見間は不通のため公表せず(磐越西線)会津若松~喜多方 2019年度 608 2020年度 905喜多方~野沢 2019年度1,817 2020年度2,671野沢~津川 2019年度7,806 2020年度17,706津川~五泉 2019年度2,415 2020年度4,200(磐越東線)いわき~小野新町 2019年度2,351 2020年度3,693…予想以上に厳しい数値ですね。営業係数100で収支トントン、1,000で収入の10倍経費がかかるということですから、磐越西線の野沢~津川間は2020年度だと100円稼ぐのに17,706円かかったということになります。また、個人的に興味深かったのは、只見線の会津若松~会津坂下間よりも磐越西線の会津若松~喜多方間の営業係数が悪かったこと。収入は磐越西線の方が多いのですが、電化されていたからその分コストがかかったということなんでしょう。今年JR東日本がこの区間の磐越西線を「非電化化」したのも納得です。他の区間についても、コストダウンを図りつつ地域の身の丈に合った公共交通機関の在り方を考えていく必要性を痛感します。只見線の会津川口~只見間を上下分離方式で残した「実績」を有する福島県だけにひょっとしたらほかの路線も「県有化」とか!? だとしたら路線を維持するための毎年の県の出費はシャレにならない額になるでしょうね。納税者の一人として、この方向性に向かうことには明確に反対です。そもそも只見線自体、存続すべきではなかったんですよ。なんて馬鹿なことをしたのだろう。福島県は…【中古】ローカル線で行こう! /真保裕一 著/講談社文庫