「いかがなものか | 群 ようこ」(元祖ふとねこ堂イラストがエッセイより印象的?)
・群ようこさんは、アンソロジーで読んだ女子大生の短編が初読みで、「働く女」という短篇集も面白かったので今回はエッセイを初読み。本の雑誌社で働いていたことがあるせいか、何だか言い回しというか雰囲気が大ファンである椎名誠さんに似ている気がするなという印象だったのでエッセイも期待して読んだ図書館本。・元祖ふとねこ堂のイラストが印象的だった。いかがなものか [ 群 ようこ ]価格:1430円(税込、送料無料) (2020/9/26時点)楽天で購入2020.9.27読了・群さんが「いかがなものか」と感じた24のエピソードを書いたエッセイ。〇「予報が当たらないのは私のせいじゃない!天気が悪いんです」(「私はわるくない」)●最初のエピソードのとっかかりで女性気象予報士の言葉を引用、目の付け所が面白いと思って読んでいくと何だかくどいなと・・・・「そういう見方もあるよね」とかはじめは面白く読んでいたのだが24遍もあると途中からだんだんと、スマホもあえて使おうとしない偏屈なおばさんが、自分の価値観から外れた人や考え方をこき下ろすような展開の繰り返しだなあと思えなくもないと読むのが楽しくなくなってしまった。・同じ現象を語るにしても、椎名誠さんのような突き抜けた明るさのある書き方だったり、北大路公子さんのように鬱屈していてもいいから笑えるみたいな内容だったらもっと違った印象になったと思う。群さんのエッセイは自分にはあまり合わなかったということ。とはいえ、新たな発見があったり、そうだそうだ!と同意するものもあったので紹介しておく。〇「あなた、漏らしましたね。これを使わないからですよ」〇「あなたたちには温情というものはないのか」(「CM」)●BS放送のCMが高齢者をターゲットにしてそんなに露骨な表現をしているとは知らなかった。そういわれればそうかもしれないが酷いね。〇図書館には本来、書店では購入できない、地元の資料であるとか、絶版になっているが読んでおきたい本などを主に揃えてもらいたい。しかし蔵書が整理されるとき、最初に棚から消えるのはそういった本ばかりなのだ。(「図書館」)●その通り!パチパチ・・・・元祖ふとねこ堂のイラストが面白い。こりゃなんだ!?と言いたくなるような妙に人間的で服を着た変な猫のカットが各章の表題のページに描かれている。テーマに合わせているのだろうけどついていけてないのか意味が分からんのもある(たとえば「エビデンス」とか)。が、結構笑えるので許す。