カテゴリ:アート
今年も、本館常設展の全館、お正月ムードたっぷりの展示。長
谷川等伯の松林図屏風、昨年に引き続いて、今年も国宝室に展 示されていました。日本の水墨画の最高傑作のひとつ。こんな に大雑把な表現でいいのかという気もしないのではないのです が。 第7室の屏風と襖絵のコーナーでは、池大雅の「楼閣山水図屏 風」。国宝です。金地に描かれた池大雅の南画、はじめてみまし た。豪華絢爛です。 浮世絵では、鳥文斎英之。この人、江戸の誘惑以来すっかりフ ァンになりました。「風流五節句・元旦」。美女の着物の鶴の柄 が、白く薄っすらと見えるのです。目を凝らさないと分りませ ん。 一階の近代美術のコーナー。 大観の「雲中富士」。金地に群青の富士山が雲海から頭を突き出 しています。思いっきり、装飾的な絵です。大観が琳派を研究 していた頃の作品。 土田麦僊の「明粧」顔の線はなんだか、マンガチックですが、 夏の着物の型押ししたような薄い色使いが素晴らしい。 そして、下村観山の「修羅道絵巻」は、大迫力。戦いに明け暮 れる武士と阿修羅道の阿修羅王。そして絵巻物の最後、火炎を 吐き出す5眼の持ち主は誰なのでしょうか。5眼というと金剛 夜叉明王を思い起こすのですが、ちょっと違うような・・・。 すべて焼き尽くされたあとは、皓皓と月が輝くだけ。 今年も本館のみの駆け足で終わってしまいました。そのあとは、 新年会に突入と相成りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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