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2009年05月26日
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■注目した記事(5/26 1面)

日航、三井物産と貨物提携
輸送サービス 統一ブランド
収益押し上げ期待


■記事への素朴な疑問

7月に統一ブランドを立ち上げ、
両社合わせて年100億円の収益押し上げを期待しています。

経営再建中のJALは、08年3月に1500億円の第三者割当増資を
実施しましたが、三井物産が200億円の優先株を引き受けており、
当時から検討してきた共同事業の第1弾が、本サービスにあたるようです。

本日は、株式会社日本航空(以下、JAL)のこれまでの経営状況を見てみます。

以下では、08年度まで直近5年間の務状況を基に分析します。

株式会社日本航空の決算・財務分析はこちら


■P/Lの視点

売上は、過去3年平均で0.7%増と、微増傾向で推移してきましたが、
08年は-3%の減収で2.2兆円となりました。

営業利益・純利益は乱高下しており、04年06年は赤字。
05年07年08年は黒字となっています。

特に08年の営業利益は293%の増益となっており、
直近2年の業績は以下の通りです。

●営業利益
07年 230億円
08年 900億円 (前期比293%)

●純利益
07年 マイナス160億円
08年 プラス  170億円 (黒字転換)

有報でさっと確認すると、08年の営業利益の大幅増は、
連結子会社の株式売却による連結外しにより、
費用が大幅に削減されたことに因るようです。

減収についても、同様です。

実質的な業績向上とは言えなさそうですね。

では、実際のキャッシュの流れを見てみましょう。


■C/Sの視点

営業CFは順調に伸びており、
04年の760億から08年は1600億まで増えています。

投資CFは増減しており、
マイナス300億からマイナス1000億円まで推移しています。

財務CFは基本的にマイナスでしたが、
08年にプラスに転じ、370億円になっています。

これは上述、08年3月の第三者割当増資1500億円に因るものです。

但し、長期借入金の返済に1200億円と、
多額の返済も行っていることにも注意したいところです。

結果的に、FCFは基本的にプラスとなっていますが、
VMのグラフを見ると、面白いことに気付きます。

それは、固定資産の投資額が営業CFを大きく上回っていることです。

有報で内訳を確認すると、投資CFのうち固定資産、
つまり航空機へは毎年1500億程度を投資しており、
営業CFを超えていますが、同時に過去の航空機を売却し、
投資有価証券を売却することで投資CF全体のマイナス額が抑えられ、
結果的にFCFプラスに調整されています。

航空機への投資は多額になりますが、
その工面の様がキャッシュ流出入構造から見て取れますね。

それではB/Sを見てみましょう。


■B/Sの視点

総資産は07年、08年とほぼ変わらず2.1兆円です。

内訳には変化があり、運用面では、現預金が1000億増加、
有形固定資産が800億減少したことが目立ちます。

調達面では、長期借入金が1000億減少し、
株主資本が1400億増加しています。

経営再建中であり固定資産を売却し、上述の増資によって
現金の増加・借入金の減少・株主資本の増加となり、
経営の安全性が高まっていることがわかります。

なお、株主資本比率が07年の15%から
08年は21%へ向上したことからも確認できますね。


■まとめ

微増推移から08年は減収に転じ、
利益は黒字・赤字を乱高下する中(P/Lの視点)、

航空機の購入を維持しつつ、同時に売却し、また有価証券売却等や
増資によりキャッシュを賄っていました(C/Sの視点)。

経営再建の中、増資により経営の安全性を改善しています(B/Sの視点)。

08年の日本全体の航空貨物の輸出実績は07年に比べ12%減であり、
同社の09年3月期の貨物事業も前期比マイナス15%の減収となりました。

旅客事業を含めた最終損益は、630億円の赤字の見通しであり、
収益力の改善が大きな課題となっています。

本日の記事にあった統一ブランドによる輸送サービスで
収益を押し上げられるか、今後に期待したいですね。

株式会社日本航空の決算・財務分析はこちら


以上の分析でご不明な点等ございましたら、
是非シェアーズまでご連絡ください。
感想もお待ちしております!

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最終更新日  2009年06月29日 15時58分51秒
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