|
カテゴリ:職場での子どもたちとの日常
≪29日の分≫
この日B君たち5年生は、初めての調理実習でした。 作った物は 「野菜サラダ」 材料は、キャベツ・きゅうり・ブロッコリー・ミニトマト それに、フレンチドレッシングを作りました。 シンプルなサラダですが、キャベツとブロッコリーは塩茹でしました。 グループごとに作るので、先週誰が何をするのか分担してありました。 そして車椅子B君の担当は 「はかる(正確に計る)」 でした。 手順は先生が黒板に書いてくれてありました。 教科書にも出ていました。 「B君、はかる番だよ」 と声をかけたら 「じゃあ、はかりを持って来なくちゃ・・・」 え? 「材料の分量のところ見た?何て書いてあるの?」 「酢小さじ1パイと・・・」 「そうでしょ?何ではかるの?」 「・・・・」 わからないようで、他の子が計量スプーンを持って来てくれました。 スプーンとお酢のビンを渡されたB君。 左手にスプーン、右手にお酢のビンを持ったままフリーズしていました。 どうやってはかるのかがわからない・・・・ スプーンの持ち方を教えて、こうやってビンからスプーンに出す、と手を添えて教えました。 テーブルの上のボウルの上まで手を伸ばせないので、私がB君の手の下でお皿で受けるようにして、B君の座ったままの膝の上で計ることにしました。 お皿にはあふれ出たお酢がたくさんこぼれました。 そしてスプーンにいっぱいになったお酢をボウルの中に入れられないので、同じ班の女の子がB君の手元までボウルを持って来て待ち構えていてくれました。 そうやって何とか、お酢と油を小さじで(5人分!)計り終えました。 その他にも、使ったお皿やざるを洗ったB君。 洗い物も初体験だったようです。 スポンジでお皿を洗って、泡だらけのお皿を水で流して、 「できました」 と言った時にまだ端の方に泡が残っていたので 「まだ泡がついてるよ!」 と言ったら、その泡をスポンジで取ろうとしてお皿をこすってしまいました。 せっかく流してたのに、またまた泡だらけ! 「スポンジはもう使わないの!」 と言ったら、片手にスポンジ持ったまま片手で流そうとしているので 「スポンジは置くの!両手でお皿を持って流す!」 お母さんが台所仕事をしている姿も見たことがないそうです。 だから、どんな風に洗うのかが全くわからず。 洗い物だけでなく、何から何まで見たこともないことを初めてやらされている状態。 それじゃあできるわけないよね・・・ 自分でやったことがなくても、いつも見て知っていることなら、結構見よう見まねでできるものですが、今まで見たこともないことじゃ・・・ 家の中では車椅子を使っていないB君。 椅子か座敷に座ったっきり動けないのです。 動く必要の無い生活。 「お母さんが台所やっているときって、B君は何してるの?」 「宿題やったり、ゲームやったり・・・」 確かに、我が家も私が台所をやっている間にわっち☆に宿題やらせています。 でも、台所のダイニングテーブルで勉強させているのでわっち☆は私がやっていることをよく見ていて、知らないうちに覚えてできるようになっていたりします。 そういう 「知らないうちに覚えていた」 ことって日常生活の中ではたくさんあると思うのですが、B君はその部分が欠落しているように思います。 もう少し、意識して色々とやらせたり、見せてあげるだけでも良いと思うんだけど・・・ それでも、野菜嫌いのB君は作ったサラダを完食しました。(<画期的!) 調理実習が終わって 「ああ、楽しかった♪」 と言っていました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 30, 2009 09:03:49 PM
コメント(0) | コメントを書く
[職場での子どもたちとの日常] カテゴリの最新記事
|