「インターセックス」(IS)(帚木 蓬生著)を読みました。
台風で電車が停まり、待ってたときに買って読んだ本を、そのまま途中でツンドクしてたのですが、朝に見つけ、読み出したら止まらず、すぐ読み終えてしまいました。「インターセックス」」(IS)(帚木 蓬生著)という本です。ISというのは、以前「IS(アイエス)」というマンガで読んだり、そのドラマを見たりしてましたが、本で読むのは初めてで、詳しいことが分かって良かった。wikipediaの定義を引用します。「半陰陽とは、第一次性徴における性別の判別が難しい状態である。インターセックス (intersex)ともいう。また、この性質を持つ人を半陰陽者、インターセクシュアル(intersexual 、ISと略すことも)と呼称する場合もある。」また、性同一性障害とは違います。「性同一性障害(せいどういつせいしょうがい、Gender Identity Disorder, GID)とは、『生物学的性別(sex)と性の自己意識(gender identity、性自認)とが一致しないために、自らの生物学的性別に持続的な違和感を持ち、自己意識に一致する性を求め、時には生物学的性別を己れの性の自己意識に近づけるために性の適合を望むことさえある状態』[1]をいう医学的な疾患名。やや簡潔に『性の自己意識(心の性)と生物学的性別(解剖学的性別)(身体の性)とが一致しない状態』とも。同性愛、異性装等とは異なる。」現在は、ISやインターセックスとも呼ばなかったりするそうですが、この本の題名なので、ここではインターセックスと呼ばせてください。インターセックスの存在は知っていたものの、詳しくは知らず、手術でそれほど心身共に傷ついていたとは思わなかった・・・手術で男女どちらかに近づけようとすることが、親や本人にとって幸せなことなのかは分からないけれど、本人の意思を尊重することは、子どもの権利条約に通じるかも・・・赤ちゃんのうちに性別を決定するために、誤った判断をすることもあるし・・・でも、かと言って、成人して自分の意志で決めるまで待つというのもどうか・・・私にはとても計り知れないけど、いろんな考え方の人がいるし、一概には言えない。ただ、そういう意見を尊重するということが大事なのかも。中絶にしても、命の灯だからと生むことを勧められるのもなあ・・・以前見た「天使の代理人」というドラマで、中絶を思いとどまらせようとする団体があったけど、生むより、生んでから育てるのが大変・・・それでうまく育てられず、児童虐待なんてなったら、かえって不幸になるかもしれない・・・話はずれてしまったけど、自分の考えを人に押し付けるのではなく、アドバイスはアドバイスで、強要すべきものではないよね。自分の意見は持ってていいと思うけど、人の意見も尊重しないとね。そうするといろんな意見があって、収拾つかなくなってしまうかもしれないけど、それはそれでいいのかもしれないと思ってしまう。金子みすずではないけど、「みんなちがってみんないい」だよね。盲人達が象を触って、それぞれ違うように言ってるように、違って感じても、実は真理は一つだったりして・・・なんて、別々でもいいんだけどね。インターセックスの話からずれてしまったけど、ともかく人間には、男女だけでなく、その範疇に入らない人たちも存在するし、その人たちを無理やり、白黒はっきりさせるために、手術などで、無理やり矯正する必要はないのではないかと思うのです。許容範囲を広くしてもいいんじゃないかな。世の中にはいろんな人が居るし、それを認め合った方が、自分も居心地がいいかもしれない。読んでて、そんなことを感じました。ミステリーの部分は、予想通りだったので、あまり面白くは無かったけど、ただの医学書?みたいなだけより良かったかも。この小説の前の「エンブリオ」にも興味あるけど、サスペンスとしては、もう分かってしまったからいいかな・・・でも、いろんなことが分かったし、面白かったので、一読する価値はあると思いますよ。にほんブログ村