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Jan 16, 2006
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カテゴリ:映画評
噂のスコセッシ監督によるボブ・ディランの3時間半にも及ぶドキュメンタリーを観てきました。
かの伝説の「ユダ事件」の夜をクライマックスに、60年代のディラン、そしてディランに影響を与えた人々を通じて、ディランの歴史のみならず、アメリカの歴史、アメリカのポップミュージック(ロック以前の)の歴史を明らかにするといった内容です。
驚きなのは、ディランが恐ろしく率直に語っていること。あの諧謔と韜晦の人が…。アル・クーパーやジョーン・バエズはもちろん、なんとスージー・ロトロさんまでもインタヴューに答えてるんだから、これは結構ディランにとっては、しんどいのかも。でもスージー・ロトロさんはいまだに『フリー・ホイーリン』当時の面影を残していて綺麗な人でした。一方のジョーン・バエズは別人のようでしたが…。
しかし、若き日のディランの触れれば切り裂かれそうな迫力といったらない。かっこいい。そして、彼を取り巻く人々も皆、魅力的だ。「自分を超える弟子を持たなければ、本当の師とは言えない」と言い、ビートニクの精神を受け継ぎ、それ以上の存在となったボブ・ディランを、もはや崇拝してるとしか思えない口調で語るアレン・ギンズバーグの姿が印象的でした。
映画は全編、66年のあの夜と過去との時間軸が交錯する形で語られる。フォークの裏切り者(ユダ)とされた66年のツアーでの、ファン達の「彼はインチキよ!」とか「ゴミだ」「胸がむかつく」「あんたは最低だわ」の声。マスコミの馬鹿ぶり(「追憶のハイウェイ61のジャケットに映るバイクのTシャツの意味は何ですか?」とか…)。コンサート会場での大ブーイングと野次の嵐、かつてこれほど敵意に満ちたライブというものがあったのだろうか? そしてそのツアーが、まだ20代の若者だったディランにとって、どれだけのストレスだったのだろう。もちろん、この直後、ディランはバイク事故でウッドストックの地下室に姿を晦ますことになるのですが…。
とにかくボブ・ディランの偉大さが、ひしひしと伝わってきます。そしてディランが音楽家であると同時に、ビートニク直系の文学者だったのだということも再認識できるでしょう。





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Last updated  Apr 10, 2012 03:01:57 AM
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