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テーマ:ニュース(100257)
カテゴリ:日本の政治外交
三浦展著 ファスト風土化する日本 郊外化とその病理(洋泉社)
1 20年前だったろうか、まだ東北新幹線も通っていない頃、岩手県の三陸 を訪れた。上野から夜行急行で15時間かけて着いたその街に。コンビ 二があり。いつも東京でみる商品がならんでいた。 2 新幹線の駅は。どこもかしこも、ホームを覆い隠すような横長で、階下 に、スタバとか、東京にああるようなチェーン店。ファーストフード店 3 ある知人は、簡単に朝起きると車で、隣県にいき、スキーを楽しむ この本は、いろんないみで、同じ作者の書いた「下流社会」よりも示唆にとむ内容だった。上記は、この本をよんでふと思い出した経験だ。 郊外にショッピングセンター24時間営業ができ、そこに働く人の家族は、家族だんらんはなくなる(これは何度か書いた)。 歩いていける距離にお店がなくなり。井戸端会議もなくなり、みんな車で隣街の巨大ショッピングセンターへ。そこには、東京の青山とか表参道にあるブランドものが手に入る。タワーレコードもある。 しかし、 車で簡単に移動できるから、知らない顔が行き来するようになる。三浦氏によると、異常犯罪は。こうした郊外型ショッピングセンターのある町でおきていて、それは犯罪発生率が、東京23区にくらべて、郊外といわれる地区のほうが大きいという。 昔だったら、井戸端会議によるネットワークだってあったわけだから、よそ者はすぐにわかった。 いつからこうなったか? 田中角栄の日本列島改造論。 田中はたしかに、雪深いふるさとと都会のギャップをうめるのを政治とした。それはそれとして彼の理念があったといっていい。 しかし、いま、必要以上に高速道路が作られ、さらにつくられようとしている。そして、アメリカの「年次改革要望書」で指摘された「大店法」を改訂、郊外にますます巨大ショッピングセンターができ、地域のコミュニテイーは壊れ、近くに商店がないから、子供は駄菓子屋に行っておかしを買うということもなく。買物は。親の運転する車でショッピングセンターへ。 駄菓子屋にお金をにぎりしめていき、なにを買うかは、あるいみで、社会経験の第1歩だった。そこでまた、集まった友達とまた、遊ぶ。 それがない。 とうぜん、あそびも、部屋でパソコン、ゲーム、インターネットになり、地方の子供のほうが、自然のなかで遊ぶと言う経験がすくなくなっているという。 そしていま言われている地方と都会の格差は、高速道路とか巨大ショッピングセンターの建設などで、一時的に公共事業がふえても、それがおわると仕事がない。 将来をかんじさせる。仕事の選択肢がない。 たしかに大学生のUターンというと 県庁、電力会社。地元新聞社。 限られたりする。 そういう意識をかえさせるような、なにかをするのが構造改革であり、地方分権だけど、小泉政権はなんもやっていない。 「小泉改革」とやらで、道路公団は民営化したけど、高速道路はつくりつづけ、ロードサイドには、巨大ショッピングセンターができ、そこに全国チェーンのショップがならび、有名なファーストフードチェーンもはいる。 ひとはそこにさらに集うが。若者はただ単に消費、消費においたてられるだけの日常しか経験できない現実も増幅していく。 そういえば、地域コミュニテーの核ともいうべき、郵便局も過疎地区は、風前のともしびらしい。 日本が壊れてきている......... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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