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2009年03月22日
カテゴリ：地域の歴史・伝承
大分の旅２日目は、大分市内の史跡をめぐりました。 まず、訪れたのが府内城跡。 高知県立歴史民俗資料館館長のご案内で、城跡を見てまわりました。  府内城・二重櫓 大友氏の頃の城下町は、もともと、大分市の東部にあり、 島津侵攻の際に、大友氏館を含む町の大半が焼き払われました。 その後、豊後に入った代官が館を改修し、 現在の府内城の地に移り住んだと伝えられています。 秀吉の朝鮮出兵（文禄の役)の際、 大友義統が、敵の大軍来襲の報せを聞いて前線から逃走。 このことにより、秀吉の怒りを買い改易され、 その後、石田三成の娘婿である福原直高が入封。 慶長２年(１５９７)、福原直高が府内城を築城しました。 現在、城跡は城址公園となっています。 現存している建物は、本丸跡にある人質櫓と西丸の宗門櫓。 二重櫓、大手門、土塀、などは、近年、復元されたものです。  現存する建造物の一つ人質櫓。 府内城も、かつては天主閣がありましたが、 １７４３年（寛保３年）に大火により焼失、その後再建されることなく、 今は天主跡として展望台になっています。 城内には、文化会館や駐車場などもあって、 それが、城跡の景観をそこねていたのが残念。 城址公園を出ると県庁前の通り。 ここは、遊歩道になっていて、大分の歴史を彩った人たちの像やモニュメントが、 道に沿って並べられていました。  フランシスコ・ザビエルの像です。 日本にキリスト教を伝えたザビエルは、大友宗麟の招きで、 ２ヶ月間府内に留まっていました。 ザビエルが去った後も、何人かの宣教師がここに常駐し、 府内の町は、教会やコレジオ（キリスト教学校）が設立されるなど、 キリスト教・南蛮文化が栄えました。 府内で栄えた南蛮文化は、日本でも早い時期のものだったため、 府内では、日本で始めての西洋病院が建てられ、 日本で始めて西洋音楽の演奏が行われたのだそうです。 この遊歩道には、それらの記念モニュメントも設置されていました。  天正遣欧少年使節団の一人、伊東マンショの像です。 九州のキリシタン大名が、ローマに四人の少年たちを派遣。 それぞれが、大名の名代という役割を持ち、 伊東マンショは大友宗麟の名代として選ばれました。 ローマでは熱烈な歓迎を受けるも、 帰国後はキリシタンの弾圧という社会情勢の中、 不遇な最期を迎えることとなりました。  若くして夭折した、天才作曲家、滝廉太郎の像です。 彼の父が大分の出身。 大分で療養中、廉太郎は２３才の若さで亡くなりました。 予定にあった大友の館跡には、時間の都合で行けなかったのですが、 昼からは、大友氏遺跡体験学習館で、 府内の町の繁栄～変遷の様子や、遺跡調査の現状についての話を聞きました。 最後に、大分市の石仏（磨崖仏）を見学。 臼杵の石仏を始めとする、豊後の石仏群というのは良く知られていますが。 大分県には、なんと、全国の磨崖仏の約８割が集中しているとのこと。 大分は、石仏の宝庫なんですね。  岩屋寺石仏 破損状態がかなり進んでいます。  大分元町石仏 こちらは、しっかり原型を留めています。 ふくよかな薬師如来です。 ともに、平安時代後期のものだそうです。 その後、ツアーバスは別府港へ。 高知へ帰る皆さんは、ここから四国行きのフェリーに乗船するので、 私はここでお別れです。 久しぶりにお会いした人たち、 今回初めて知り合いになった人たち。 みな、良い人ばかりで、とても、良い雰囲気の旅でした。 ご一緒させて頂いた皆様に感謝です。 感動あり、笑いありの、とても素晴らしい２日間の旅でありました。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
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