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カテゴリ:市民・主権者としての行動
※2023/3/10追記
本件パブコメの募集期間:2017年10月5日~11月2日(原子力規制委員会) 提出件数:870件 (リンク)結果公表・資料/2017年12月27日 原子力規制委員会では、東京電力・柏崎刈羽原子力発電所(以下、KK)の新規制基準適合性審査の審査書案に関して、パブリックコメントを実施しました。 この審査書案が認められると、KKの再稼働に向けて大きく近づきます(あくまでも「大きく近づく」のであって、即、再稼動される訳ではない)。 今回のパブコメは、「審査書案に関する科学的・技術的な意見募集」と、「東京電力の(原子力事業者としての)適格性に関する意見募集」の二本立てになっています。 私は、そもそも東京電力が存続しているのがおかしいと思っていますし、原発再稼動には反対なので、その立場から、11月2日午前に意見を送りました。合わせて、経済産業大臣宛にも、経産省のフォームを通じて意見を送りました。関連情報と、私の送信した意見を紹介します。 (リンク) 緊急アップ 9月6日の原子力規制委員会での議論をどのように見るか(当ブログ、9月11日付の記事) パブコメが開始された柏崎刈羽原発の審査書案(当ブログ、10月15日付の記事/地図付き) 10月24日の世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要(経済産業省) ====原子力規制委員会宛に提出したパブコメ (提出番号:20171102000045××××)==== 本審査書案に反対の立場から意見をお送りします。 反対の理由1 柏崎刈羽原発は、審査の過程で中央制御室床下のケーブル敷設の誤りが発見されたり、免震重要棟の強度不足が何年にも渡って見過ごされている等、事業者である東京電力の説明内容に疑問が有ります。制御室床下のケーブル敷設に関しては、自らの施設であるにも関わらず3.11後も点検できていないなど、施設管理者としての資質も疑われます。このような事業者が、科学的・技術的に根拠のある説明・対応が出来ているとは思えません。書類上は規制基準を満たしたとしても、書類上の辻褄合わせになるのではないかとの疑念を禁じ得ません。 反対の理由2 規制委員会も認めているように、規制基準を満たしても事故が起こる可能性はゼロではありません。福島第一原子力発電所事故の収束が見通せない中で原発を再稼働し、万が一にでも再度のシビアアクシデントが起これば、この国は「核災害二正面作戦」を強いられることになります。国のリソースがそれに耐えられるかどうかの検討はされておらず、規制基準にもそのような項目は有りません。二つの核災害に耐えられるリソースが無ければ、この国はどうなりますか。「人と環境を守る確かな規制」が行われるかどうか、分からないままでは、到底、審査書案に同意できません。 東電の適格性について 東京電力は、福島第一原子力発電所で、チェルノブイリ原発事故と並ぶ巨大核災害の収束・廃炉に当たっている事業者であり、しかも、その作業の完了目途は未だに見えていません。最近も、一部サブドレンの水位低下や、サブドレンの水位設定の誤り等、自ら提出した実施計画が守れない事象が多発しています。1・2号機共用の排気塔の亀裂すら、東京新聞という外部からの指摘で確認されています。 廃炉や賠償に関する費用も自力では賄えず、福島第一の安定化費用は電気料金に上乗せし、賠償の原資はNDFからの交付に頼っており、財務基盤も脆弱なものと言えます。 又、万が一、柏崎刈羽でシビアアクシデントではないにしても事故が発生すれば、そちらにもリソースを割かなければならず、福島第一の廃炉・収束作業に影響を及ぼす可能性なしとは言えません。福島第一の将来を考えても、リソースの分散になりかねない別原発の適合性審査の申請は、却下すべきであったと考えます。 このような事業者に原子力発電事業を営む適格性や、新たな原発の再稼働を検討する余地はありません。原子力事業者としての適格性を認めるべきではありません。 尚、これらの意見は私個人のものであり、他の如何なる組織・個人とも関係のない事をお断りしておきます。 ====パブコメ、ここまで==== 世耕弘成大臣 御中 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.03.10 16:22:49
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