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元SF小説家・春橋哲史のブログ(フクイチ核災害は継続中)

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2020.12.20
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※ この記事は20年3月20日に「緊急アップ」として掲載した記事に加筆したものです。


フクイチ「未払い賃金訴訟」の判決言い渡し

 2020年3月26日13時10分から、福島地裁いわき支部(福島県いわき市)の1号法廷で、「未払い賃金訴訟」(※)の判決が言い渡されました。

※「未払い賃金訴訟」
2017年10月26日に東京電力・福島第一原発構内で昼休憩直後に動けなくなり、意識不明のまま亡くなった自動車整備士・猪狩忠昭(いがり ただあき)さんの配偶者が、長時間残業が常態化していたとして、未払い賃金等の支払いを求め、雇用元の「いわきオール」を2018年7月に提訴したもの。遺族の調査によると、忠昭さんの残業時間は、亡くなるまでの6ヶ月で月間凡そ100時間に達していた。

 名島亨卓(なじま ゆきたか)裁判長が言い渡した判決内容の骨子は、次の通りでした。

●被告(いわきオール)は、原告に対し、268万6338円+金利6%を支払うこと。
●訴訟費用は、原告・被告で「2分の1ずつ」とする。
●原告のその他の請求は棄却する。

 判決後の、裁判所前での労組関係者の簡単な報告によると、

●「残業は発生していない」という被告の主張は否定され、「本体部分」は勝訴した(尚、労働債権としては時効になっている時期については、元々、訴状に含めていない)。
●残業代不払いの制裁金として請求した「付加金」は認められなかった。

 ということだそうです。

 請求額・約1000万円に対して、認容額が約269万円+金利6%ですし、制裁による上乗せが認められなかったことを考えると、勝訴は勝訴でしょうけど、素人の私には「勝ち具合」が、判断できません。

 この日は、「フクイチ過労死訴訟」(※※)の電話裁判(弁論準備)が有った関係で、弁護士不在でした。

※※:福島第一原発過労死訴訟(フクイチ過労死訴訟)
 猪狩忠昭さんの遺族が、安全配慮義務違反等を理由として、責任の明確化・謝罪・損害賠償を求めて、雇用元(いわきオール)・元請け(宇徳)・発注元(東京電力HD)の三社を2019年2月に提訴したもの。

 裁判所から「コロナ感染対策で間隔を空けて座るよう」に言われた為、1号法廷の傍聴席に座れたのは、原告の配偶者さんを含めて20人でした。
 判決言い渡しは1分程度のあっさりとしたもので、詳細は「判決文を読んで下さい」とのことでした。

 12時半から、裁判所前の路上でアピール行動があり、確認したところ、テレビ局は、福島中央テレビ・福島テレビ・福島放送・NHKが来ていました。
 
 原告・弁護士とも、26日15時から、郡山市役所の記者クラブで会見し、判決内容と評価を説明するとのことで、忠昭さんの配偶者さん・息子さんとも、すぐに郡山市へ出発しました。
 その関係で、判決言い渡し後の報告集会は有りませんでした。


被告、控訴せず。原告勝訴

 後日、原告から頂戴した情報によると、被告「いわきオール」は控訴しなかったとのことで、地裁判決が確定判決となりました。原告勝訴です。
 判決前に聞いていた話だと、控訴審まで行われる可能性が高いとのことでしたので、私は、仙台高裁へ傍聴に行くことも考えていたくらいです。
 それが、地裁段階で原告勝訴となりました。
  
 訴訟では、和解の動きも進んでいたそうですが、原告である(故・忠昭さんの)配偶者さんは「使用者(=いわきオール)に責任を認めさせたい。判例として確立させたい」という強い意志を持ち、和解協議の道を断って、判決を取りに行きました。
 結果的には和解協議で浮上した金額より少なくなったそうですが、判決では「いわきオール」の事務所からフクイチへの往路が​拘束時間(労働時間)と認められ、その他の部分でも労働時間に関する「いわきオール」の反論は殆ど認められませんでした(※2/資料3も参照)。

※2:「いわきオール」は、「事務所からフクイチへの往路は労働時間ではない」「昼休憩は(60分ではなく)90分であった」「忠昭さんは17時を過ぎても退勤せずに事務所で談笑したりしていた」等を主張。原告の「平日は13時間労働が常態化していた」との主張に対し、「(労働時間は)概ね8時間程度であった」と反論していた。

 被告「いわきオール」が敗訴したのは、重要な意味があると思います。
 協力企業の事務所とフクイチの往復も労働時間という判例が確立したからには、他の企業も曖昧な扱いは出来ない筈です。サービス残業の撲滅にも繋がるでしょう。
 又、後に続いている「フクイチ過労死訴訟」にとっても、原告に追い風になる筈です。少なくとも、長時間労働が認められ、使用者責任が明確になったのですから、原告の主張している安全配慮義務違反の一部は認められたと言えます。
 
 提訴に踏み切り、和解の道を断って判決を取りに行った(故・忠昭さんの)配偶者さんの勇気と強い意志に敬意を表します。


●当ブログの関連記事
(リンク1)​フクイチで亡くなった猪狩忠昭さんの労働実態

(リンク2)​フクイチ過労死訴訟~故・猪狩忠昭さんの配偶者Aさんが意見陳述~

(リンク3)​フクイチ過労死訴訟・原告代理人の意見書・厚労省ガイドライン・質問主意書

(リンク4)​​フクイチ過労死訴訟・第2回口頭弁論~息子さん・娘さんの意見陳述と、争点概要~

(リンク5)​【原発】作業員〝使い捨て撲滅〟を訴える遺族​(政経東北5月号)

(リンク6)​フクイチ過労死訴訟は結審~3月30日判決予定~ 

(リンク7)​フクイチ過労死訴訟の地裁支部判決は、一部勝訴・一部敗訴

(リンク8)​約4年間の粘り~フクイチ過労死訴訟は一挙に原告有利へ~ 

(リンク)​福島第一原発過労死責任を追及する会


春橋哲史(ツイッターアカウント:haruhasiSF)​​​​​​​​​​​​​​





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Last updated  2022.12.01 22:34:00
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