「忠臣蔵 音無の剣」 【テレビ朝日。12月14日】
12月といえば忠臣蔵。 しかし、正攻法はもう出尽くした感がある。 ということで、側面からちょっとだけ支援した男の話。 ちょっと、林不忘の「口笛を吹く武士」のようなところがある。(「青空文庫」で読める) 主演は田村正和。ヒロインが和久井映見。主人公に思いを寄せるのが梶芽衣子。 忠臣蔵そのものは背景としてあるだけで、畳替えや松の廊下の場面がちょっと出るだけ。 浪士も、大石内蔵助(橋爪功)と堀部安兵衛(原田龍二)以外はその他大勢扱い。 堀部安兵衛と主人公が旧知の仲で、さらに、かつての婚約者が……ということで手助けする。 忠臣蔵を知らない人には何が何だかよく分からないかもしれないが、そもそも、田村正和や梶芽衣子が出る時代劇を見ようとする者が忠臣蔵を知らないはずはないので、これでいいのだ。 話はよくできていた。 公式サイトを見て初めて気づいたのだが、これは「カサブランカ」の忠臣蔵版なのだ。 (「カサブランカ」を知らない人には、「夜霧よ今夜も有難う」と言えば分かるだろうか?) 楽しく見たが、果たしてこれでいいのか、という思いもする。 いつまでも田村正和や梶芽衣子に頼るわけにはいくまい。 年齢から考えれば、原田龍二がやってもおかしくない役だ。 若手スターがいない、という状況が伝わってくる。 何とかせねば。 脚本は、「水戸黄門」でおなじみの宮川一郎さん。 録画しておいたものを昨日見たのだが、なんと、今朝の朝刊に訃報があった。 心よりご冥福をお祈り申し上げます。 公式サイト 楽天ブログランキング←クリックしてください 楽天会員以外の方のコメントは「輾転反側掲示板」へ