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碁法の谷の庵にて

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2006年07月03日
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テーマ:囲碁全般(745)
カテゴリ:囲碁~碁界一般編
 富士通杯は、結局韓国の牙城が揺らがなかった。

富士通杯決勝は、180手までで白番・朴正祥六段が中押勝ち。

 準決勝は、李世ドルvs周鶴洋戦と朴正祥vs崔哲瀚戦で李世ドルvs崔哲瀚と言う去年と同じ組み合わせでの決勝・・・と予想していた人は多かったのではないかと思うが両方はずれ

 張栩・結城と日本勢をカモにして勝ち上がってきた崔哲瀚は戦前予想としてはほとんど伏兵同然の朴正祥に序盤からいいように打たれまくって最後は大石があっさり死亡
 朴正祥は決勝進出により兵役免除をゲットしたはず。
 元々朴正祥は私が四大魔神と呼ぶ李昌鎬・李世ドル・崔哲瀚・朴永訓趙漢乗・元晟湊・宋泰坤・安祚永・高根台などと追いかけている棋士だったはず。宋泰坤がせっかく兵役免除を取ったと思ったらすっかり絶不調に陥って世界戦からもご無沙汰の現在、彼の決勝進出は大きい。

 他方、高根台・劉昌赫・朴永訓と韓国勢を細かくなぎ倒して上がってきた周鶴洋は李世ドルをも撃破。最近は李世ドルも研究されてきたのか中国棋士にやられまくっている印象が。必殺の乱暴を左上で発動して局面を紛糾させ、あちこちで技らしき手を飛ばすも形勢がうまく行かず、周鶴洋が押し切った。
 周鶴洋と言えば応氏杯常昊や三星杯羅洗河と言った七小竜の一角で、特に世界戦に強い棋士だ。2年前に春蘭杯で準優勝(決勝は李昌鎬に1-2)して以降名前をあまり聞かなくなっていたがここで奮起していよいよ大型世界戦優勝(テレビアジア杯なら優勝経験あり)に名乗りをあげた。

 2時になる前に三位決定戦が崔勝利で終了。ちなみに決勝は39手しか進んでいなかった。これに勝てば自動本戦シード。と言うことで来年は崔九段のシード出場が決まった。
 韓国の富士通杯はタイトル者が出てくるようになっていたと思うが、李世ドルは来年出てこられるかなあ?たぶん出てくるとは思うけどな。



 さて決勝のほうは、周九段の黒番。常昊九段ほどではないにせよやはり世界戦で早くから頭角を現していながらイマイチと言う印象がある人間の肩を持ちたくなるのはやはり日本人の性質なのか。

 開始早々、黒が足早に大場に展開する。朴正祥は準決勝でも一見偏っているような配置をやっていたから、これが棋風なのかもしれない。
 白が右上に打ち込んで黒が攻める。黒は左上を連打するも、白が右辺を連打このワカレは白やっているように思った白は左下から二間開きが出ているので左上を連打された手がそんなに痛くなく、右上が一応安心した段階では白乗り。
 白の右下の石はコウ含みでサバキ。下辺も所帯を持ち、場合によっては左側の黒石を攻める楽しみも残った。黒は右辺をもぎ取ったものの、そもそも右辺もぎ取りのコウ材自体がけっこう妥協している手に見えるのでここまでは白好調と見る。

 ところが白が右辺で勘違い、外側から除く味などを全部消すモチコミが。アマならあっ・・・で済む程度だけどトッププロの彼らにとっては致命傷になりうる損

 そして黒が左辺に手をつけていって左上に一気に襲い掛かる。
 白は上辺をするすると逃げ出して結果は連絡を賭けたコウ。部分では黒花見コウながら全体的には白地がはるかに多い情勢で、決して黒花見コウとはいえない。
 結局黒は左辺にコウうつしをしたが、馬鹿でかい下辺のマガリをコウ立てで打たれて、それをほっぽり出しての解消を余儀なくされた。投げ場だったのだろう。
 最後は朴正祥がしっかりとトドメを刺した。


 最近中国の七小竜・十小虎や陳耀華・王檄・謝赫らに押されまくっている韓国勢が、四大魔神以外からの優勝者を出したことは大きい。





 さて夏にはトヨタ・デンソー杯がある。
 デンソー杯と言えば日本の九段二人がアギラールに大恥をかかされたり、日本勢は4強に残ったことすらないという日本主催なのに日本にとっても相性の悪い棋戦だ。

 で、日本勢は・・・なんだかとっても不安なメンバーばかりだ。
 瀬戸大樹がいきなり覚醒してはじけたりしないか?張栩名人の好調が夏まで持続するか?高尾紳路本因坊はいつまで役立たずなのか?羽根直樹九段は本格的に復活しないか?依田紀基碁聖が農心杯の力を見せてくれないか?柳時熏は世界戦予選でも枠抜けこそできないもののコンスタントに勝っている(去年は今をときめく謝赫を撃破している)がこちらではどうか?
 工藤紀夫や林海峰が出てくるというのは不思議な気もするが、まあ何とかしてもらいたいもの。勝てばもはや誰が出ようと文句は言わない。どっちかと言えば林海峰に期待。

 最後に今週木曜日行われる結城vs治勲の勝者も出てくる。期待値は同じくらいかな。


 ま、張栩と依田以外には期待しないで見ておくことといたしましょう。いくら彼らが強くたって二人だけじゃどうにもならないだろうになあ。





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最終更新日  2006年07月03日 17時43分04秒
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