では碁の方。昔はもちっと精密に観察してたもんですがねぇ(ため息)
ただまあ、棋譜が早くアップされたのでそちらで補完することはできましたが。
とりあえず棋譜にもリンクはっておきましょう。
主将戦(早稲田、加畑くん黒番1目半勝ち)
副将戦(立命館、山下くん黒番中押し勝ち)
三将戦(立命館、又木くん白番1目半勝ち)
四将戦(早稲田、村上くん白番中押し勝ち)
五将戦(早稲田、今井くん黒番10目半勝ち)
とりあえず主将戦はやっぱり早いですね。(主に早稲田の主将が原因)50手近く進んでるのに黒は5分も使ってません。白もやや早めに打っているように見えますが。形勢は難しいかな。「まあいい勝負くらい」の状態ならたくさん残っている時間がものを言うのでしょうかね。
五の五に高目と双方の気合が激突…と言いたいところだけどお互い大会中こんな感じの布石で通していたので研究して行けると見たのでしょう。
副将戦はいきなり白(早稲田)が気合たっぷりに仕掛けますが、見るからに空転気味。白は強くない石を抱えてさりとて地も多いとは言えない感じ。黒が中央の好形の伸び切りをする展開になってはかなり好調です。部誌などで語られている宮崎くんの粘り腰に期待する感じですが、相手も強豪ですからね…
三将戦はあまり見えないのですが、碁形的には細かくなりそうといった感じでしょうか。小目に黒が高ガカリ、白がはさんだ所から飛びあっての戦いですが、黒の打ち筋の方が流れがよいようにとりあえず見えます。
四将戦は進行がゆっくりです。序盤は個人的には黒持ちたいと思いましたが、まああくまでも棋風的な問題で別に白が悪いという風には感じませんでした。
五将戦はよく見えるのですが、黒が31手目で三連星を敷いて打って行ったのですがどうもそれ以降白のサバキがうまく行ったという印象で、大差こそついていないもののコミガカリかなあという状態。まだ空間が多いのでどれくらいよりつくかが勝負でしょうか。
最初に終わったのはやはり?主将戦でした。進行が速くて退屈しないのか始終ギャラリーでいっぱいでした。終局は開始2時間も経ってません。早稲田の主将は20分以上残ってました。(立命は秒読み)
黒が五の五から五の三にしまった隅を全部地でまとめあげました。白も各所に地を持って対抗し、黒の薄い部分をどれくらいとがめられるかなと思って見ていましたし、白それなりに戦果を上げていたようにも見えたのですが、隅にまとまった黒地がちょっと大きすぎたのかもしれません。残された時間をふんだんに使ってのヨセ攻撃だったという可能性もある所なのですが、主将戦ばっかり見てるわけにもいかないしギャラリーが多くてよく見えないし計算は苦手なんだもん(汗)
ともあれ、結果は黒1目半勝ちでした。
で、次に終わりそうだったのが五将戦。うーん、コミガカリ?一応ヨリツキをどれくらい狙うかが勝負かなぁと思っていましたが、ヨリツキにかなりうまく成功した感じで、空間に大きな地ができていました。かなり細かそう(結果から考えれば、この時点で黒がよかったのでしょうが)で、さらに白が秒読みに入った時間帯を狙ってヨセ技を仕掛けて大儲け。これは勝ちが決まりました。
最後は10目半の大差をつけて黒勝ちです。なまじここまで2敗しているだけに負けたら明日どうなっているか分からなかったかもしれませんが、急所で勝つとその辺は大丈夫な…気はするのだが・・・
さて、五将戦を取り返してほどなく(数分と経っていなかったと思う)副将戦が終了。黒の快調な打ち筋に序盤から薄かった白は土俵を割り、立命が一勝を取り返しました。詳しく見ていなかったのですが、見た限り白のよくなったシーンは一度もないしよさそうになりそうな場所も見当たらなかった(棋譜を後で見ましたがやはり・・・)ので、黒完勝なのでしょう。関東では粘り腰で慶応のエース周くんを始めベテラン勢を倒していたらしいですが、あの碁形では粘りようもなかったかも。
さてここまで2-1で残り2局はよく見えない三将戦と四将戦。
三将戦は…ヨセに入ってみるとかなり細かそうです。どうも中央つけられた時点で何となく白の技が効果くらいとったような気がしたのよね…抜き跡がよくわからないけどちょっとだけ白が厚いか?
四将戦はというと、ちらちら薄いながらもよく見ると白からの技が入った感じで、白優勢に見えます。
んで、先に終わったのは三将戦。白が1目半コミにかけました。ほとんど内容が見られなかったのが残念です(だって観戦記書くつもりで見てなかったんだもん)。けっこう細かいし、相当検討しないとどこで転んだのかよくわからないのorz。
双方の三将ごめんなさい。
さて、これで2-2です。
本当ならここでギャラリーが一気に四将戦に集中するのでしょうが、三将戦がおわって本当に間がなかったせいか、意外と四将決着の瞬間を見ていた人は少なかったかも?
さあ四将戦のカタがつきました。
地合いは黒がいいかな?白の攻めがどれくらい効果を上げるかというところでしたがどうも効果抜群です。
棋譜を見る限り、黒としてはある程度見限った上で態勢を立て直してヨセ勝負にする方策もあったように思えるのですが、読み間違ったのか、はたまたそれでは負けと踏んだ上での勝負手をとがめられたのか知りませんが黒が無理臭く動き出した石は奈落の底へ一直線。梅谷くん2-2で自分が最後と知っていたかどうかは分かりませんが無念の投了となりました。
という訳で、早稲田優勝おめでとうございます。
いやね、前までなら各人向けの講評なり祝辞なりとか書いた訳なんだけど、今年は見に行った大会がこれが初めてでしかも書くつもりで見ていない訳で、そうすると書こうにも書けないのよねorzorz。
流石に全国の決勝と呼ぶにふさわしい名勝負だったと思いますが、一つだけ言えば今年のバトルは「近寄れないような瘴気」みたいなものが感じられなかったかもしれません。(3年前の対局者であった某T氏より同趣旨の証言)
3年前のバトルは本当に近寄るだけで生気を奪われるような緊張感があったのですが、今年それを感じなかったのは…いやもしかしたら最近観戦に行ってないし観戦記を書くつもりで見ていなかった私が鈍感になっただけな可能性もあるわけですけど。
2-2でラスト1局と言ったらやっぱり3年前の谷口洋平―山田紘平戦(谷口黒番4目半勝ち、300手オーバーの大熱戦)で、私含むギャラリーの多くは黒勝ちを悟っていて、おそらく自身でも敗北を悟っていたのであろう山田くんが整地前に今どうなってる?ってきいて誰かが2-2と返答して「マジで…」と返した反応が忘れられない訳ですね。
来年以降見に行けるかわからないと、これまで何度かいたか分かったものではありません(をい)が、もし来年以降見に行けることがあったらその時は瘴気で辺りが満たされたようなバトルを期待しております。
なんかせっかく優勝したのに注文つけちゃったけど、素直に喜んでいるんだからねっ♪