カテゴリ:真空管
MAZDAのPP5/400という真空管を、オークションを通じ譲って頂きました。
プリントはMarconi PX25ですが、見ての通り中身はMAZDAのPP5/400です。 PP5/400はPX25の同等管ですが、構造的に全く同等(特性が瓜二つという意味)と云えるのかどうか不明です。 PX25(私は所有していませんが)はどちらかと言えばボックスプレートっぽく、PP5/400は薄く平たい構造です。 表面のプリント BVA MARCONIPHONE CO.LTD. Marconi PX25 BRITISH MADE 形状的にはMarconiがMazdaからOEM供給を受けて販売していたのでしょうか。 Marconi-Osram Valveの造りとは異なります。 トップに「PP5/400 (BVA) MAZDA MADE IN ENGLAND」と薄く残っているというらしいのですが、よく見えませんでした。 確かに印字の痕跡はあります。 プレーとは艶消し黒。 グリッドの支柱に固定されているシールド形状の電極は黒です。このシールド状電極には銀色のものも存在しますので、製造時期の違いではないかと思います。 このシールド形状の電極は、同等管のPX25では見受けられません。 この構造はMazda PP3/250でも見受けられます。 Mazda P.650には付いていませんでした。 PP5/400とPP3/250特有の構造なのでしょうか。 色々とネットを調べましたが、この電極構造に関する記述は見当たりませんでした。 プレートに被さるのではなくフィラメントに被さる構造なので、ひょっとしたら、グリッドとフィラメント間の静電容量をもたせるためかもしれません。 そうすると終段のドライブ側に入れる発振止めの抵抗値が大きく影響しそうな気もします。 PP5/400やPP3/250をお持ちの皆さんはどうお考えでしょうか?? そういえば、Daという真空管では、グリッドと接続されている板がプレートと平行に立っていました。 Daではプレートとグリッドの間に板。PP5/400ではフィラメントとグリッドの間に板がある感じですね...。 謎です。謎板です。 規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベース「PP5/400」とThe Valve Museumの「PP5/400」にあります。 フィラメント点灯。 4V2Aなので、点灯しているのがわかりやすいです。 etracerで特性を測定してみましょう。 実動作を想定してEp350VのIp50mAで測ってみます。 一応、4Vと3.8Vの2つのフィラメント電圧を見ます。 【1本目】 Ef=4.0V, If=1.91A Ep=350V Eg=-26.4V Ip=50.23mA rp=1493Ω gm=5613μS μ=8.4V/V Ef=3.8V, If=1.83A Ep=350V Eg=-26.3V Ip=50.21mA rp=1513Ω gm=5540μS μ=8.4V/V 【2本目】 Ef=4.0V, If=1.85A Ep=350V Eg=-28.0V Ip=49.98mA rp=1458Ω gm=5566μS μ=8.1V/V Ef=3.8V, If=1.77A Ep=350V Eg=-27.8V Ip=49.74mA rp=1497Ω gm=5458μS μ=8.2V/V 綺麗なカーブを描いています。直線性も悪くはありません。 rpは1.5kΩ前後ですので出力トランスは5kΩ~7kΩが適正かと思います。 50と同じくらいのrpであるのにバイアスは浅くドライブ電圧も低く済みます。 欧州管は感度が高い印象を受けます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 22, 2024 05:53:46 PM
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