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ホステスと彼女に入れこみストーカーになっていく交番巡査の物語。
5月14日深夜放映の「週刊真木よう子」第7話「立川ドライブ」(洋子/さやか:真木よう子、松田:正名僕蔵)と同じ話なのですが、ラストにちょっとした違いがあって、受け止めたニュアンスが微妙に異なりました。 1度だけのパトカーでのドライブのシーンが、楽しくも悲しい印象に残る場面でした。 萩原利映演じる警官は、普通だったのに何かが少しずつ狂い始める。 酒井真紀のホステスは、華奢で美しいが、真面目に普通に生きている。 この2人の周辺には、もっと不真面目で異常に見える人間もいて、この2人だけが特別変わっていたわけでもないのに、起きてしまった悲劇。 演劇の場合は、観客の想像に委ねらる部分が大きく、例えば、携帯メールの画面とか色々ありますが、最も大きいのが”パトカー”の存在。 舞台では、終盤、携帯メールを白く細長い垂れ幕状の布に字を書いて表現。 天井から何本も次々に垂らして、追いつめられるような異常さを表していました。 パトカーは、椅子2つに並んで座るだけなので、演技力と想像力を大きく要求される場面です。 テレビでは、もちろんすべて実物ですが、携帯メールの細かさ、吸殻の捨てられた缶コーヒーやカップ麺などの回りの細々とした汚さが前面に出てきます。 何より、パトカーのインパクトは強いです。 観劇後に、2007年8月に起きた実在の”立川署巡査長女性射殺事件”をモチーフにしていたと知り、その事件のことを思い出しました。 パンフレットがなく、通常のチラシにも、当日劇場配布のチラシにも、何もその記述がありませんでしたので事前にはわかりませんでした。 シアタートラムも客席A列が無いためか、以前より、想像以上に舞台の奥行きを感じました。 それにしても、あのチラシのコピーは凄い。 芝居にはまったく関係ありませんし。 普通なら、あれを読んだら観に来ません…。 THE SHAMPOO HAT「立川ドライブ」 ■2008年5月29日(木)~6月8日(日) ■三軒茶屋 シアタートラム(B列18番最前列) ■作・演出 赤堀雅秋 ■出演 坂井真紀 / 萩原利映( グリング ) 他 ----- ☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.06.08 16:20:08
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