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最近毎回欠かさず観ているイキウメの新作は、短編集の第3弾。
今回は食の連鎖に関する話。 短編4本から構成されており、当日配布のパンフレットでは、 料理のフルコースに例えられていて、重みのバランスと 長さが、まさにそれに比例しているよう。 #1”前菜”人の為に装うことで、誰が不幸になるっていうんだ? 料理学校に通っているベジタリアンの妻は、 夫にも同じくそうなってほしい。 そして、選んだ方法は…。 やっぱり「やってはいけないこと」「譲れないこと」 ってありますよね。 #2”魚料理”いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ 必要なものしか盗らないというポリシーを持つ、 万引きのプロである男は、懸賞マニアの女の部屋に 転がり込んで共同生活を始めていた。 ある日を堺に、遊び半分で棚ごと盗む万引き犯が出没し、 近所のスーパーは閉店の危機に。 行きつけの店が無くなってしまっては元も子もない。 彼は、地域の万引同業者と協力して、対策を立てるが…。 ポリシーはあっても犯罪は犯罪です。 懸賞マニアは犯罪ではないので、同類に扱えませんよね。 懸賞マニア役の加茂杏子さんが普通でありながら、 いい味出してました。 こういう理屈っぽい役をやらせたら、 安井順平さんがダントツのうまさです。 冷たいようでいて、実は優しいところがとってもイイ。 安井さんは、毎回出ているような気がしますが、 劇団員じゃないんですね。 一方、森下創さんは、万引きグループの親玉とか、 #3の食を追及する師匠?とかが合いますねぇ。 教祖とか、仙人ぽいと言うか。 #3”肉料理”人生という、死に至る病に効果あり 食を研究していた男は、”飲血”が長寿をもたらす ことを発見、続けるうちに見る見る若返るが、 もう普通の食事はできなくなっていた。 また、皮膚が太陽光線に弱いことがわかったため、 昼は外出せず、夜間だけ行動するようになり、 周囲の目からも隠れるようになった。 その有様はまるで「吸血鬼」のようだった。 切り口は「100歳以上の老人の所在不明」問題。 ある男が語る一代記を歴史を追って再現していく様子から、 うねるような人生の流れのようなものが見えて圧巻です。 飲血と「吸血鬼」の設定が表裏になっているのも上手い。 「吸血鬼」一族が増えていくのではないかといった 不安も垣間見えて、ゾッとする。恐ろしい。 #4”デザート”マヨネーズの別名は、全体主義的調味料 菜食の料理研究家とその助手は、 テレビの料理番組に出演する。 デザートはエピローグのようなものですね。 次回は、ついに「散歩する侵略者」が観れる!! 人気ブログランキングへ ☆↑ランキングに参加してます。↑もし少しでも気に入っていただけましたら、1クリック投票いただけると嬉しいです。m(_ _)m ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ イキウメ 「図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖」 ~“食”についての短篇集~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ EPISODE: #1 人の為に装うことで、誰が不幸になるっていうんだ? #2 いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ #3 人生という、死に至る病に効果あり #4 マヨネーズの別名は、全体主義的調味料 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 脚本・演出:前川知大 出演:浜田信也、盛隆二、岩本幸子、伊勢佳世、 森下創、窪田道聡、緒方健児、大窪人衛、 加茂杏子、安井順平、板垣雄亮 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.11.14 17:21:50
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