公開映画『17歳の瞳に映る世界』
17歳の二人の少女の数日間のロードムービー。
多くを語らない、過度に説明しない描き方。
同様に多くを語らないが通じ合う少女二人の心の機微。
そして、妊娠中絶をめぐる現実、費用や手続き。
少女の初めての経験を観客も共に経験する。
医師やカウンセラーの対応、問診の言葉もありのままに映すリアルなディテール。
カウンセラーの症状や性経験への質問と、それに対する主人公の少女の答え-
□一度もない Never
□めったにない Rarely
□時々 Sometimes
□いつも Always ・・・これらは原題にもなっている
この質疑の応答で、これまで観客に提示されなかった少女の経験が、わずかにうかがい知れることになり、また、答えるごとに感情が高まっていく彼女の心の動きもまた、映し出されるという巧みな構成が見事です。