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テーマ:アニメあれこれ(26278)
カテゴリ:アニメ
公開映画レビュー『トラペジウム』
自分がアイドルになるためだけに友人を作り利用する主人公の闇 車いすの少女の夢も取り上げてしまう無神経さ 2024.5.12.TOHOシネマズ日本橋 アイドルを目指した少女が、自ら率先して戦略を立てて、4人組地域発信型アイドルを作る物語。 ただアイドルになりたい少女が4人集まって頑張るのではなく、プロデューサー目線で売れていくのが面白いところ。 ・・・なんだけれど、自分がアイドルになりたいために、可愛くキャッチーな3人の少女に「本人に目的を明かさずに」声をかけて、売れるアイドルグループを作るために、友達になるという何とも身勝手甚だしい主人公が嫌だ。 奇しくも、いい時だけ調子がいい、昭和のブラックなプロデューサーを地で行ってしまっている。 集まった3人は彼女を信じて友情を育んで、素直に楽しんでいたのに。 てっきりアイドルを目指す4人が集まって、その一人が戦略を立ててクレバーにのし上がっていく話かと思ったのに、残念。 一番気になったのは。アイドルの衣装を、本当は自分が着たかった車いすの少女のエピソードを、中途半端に流してしまう無神経さに腹が立つ。 主人公に着てもらいたい、と遠慮するところを拾い上げる「優しさ」があってこそアイドルだという、絶好のエピソードなのに。 そして、テレビに取り上げてもらうためだけに画策して参加した、その登山ボランティアと、観光ボランティア(老人の吹替の酷さ。声優という仕事をバカにしている)も、テレビ放映されて目的を果たしたら、急に「勉強が忙しい」とか言って、自然離脱していくという浅ましさ。(どっちにもその後謝ったシーンがない。) 自分が売れることに他人を(3人の友人すらも)利用することしか考えないという主人公の闇がテーマだったのか。 もうちょっと素直な話なら楽しめたのに。 みんなが闇落ちしていくのが怖くて観ていられない。 そういうシビアな部分が、元アイドル原作だけあってリアルということか。 あまりに夢がなさすぎる。 せめて、4人の一人一人にアイドル活動を心から楽しむエピソードがあってくれたら、救いがあったと思う。 ちなみに、こういう舞台劇がありそう。 現役アイドル4人が主演で、舞台で歌い踊る。 演劇ならアニメよりもまぶしいステージも、シビアな葛藤も、輝いていた過去を懐かしむシーンも、似合うに違いない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.15 00:00:18
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