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2006年04月15日
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カテゴリ:旅の日々
イタリアの食材の生産現場見学の一日、チーズ工場の次は生ハム工場。

これはパルマの南20Kのパルマ川沿いのランギラーノという村にあり、住民はざっと4000人でこの一帯に105の生ハム工場があり、年間400万個の生ハムを生産しているそうです。
工場といってもチーズの場合と同じで、たいそうな機械類があるというより、冷蔵庫や貯蔵庫のスペースが大半を占めています。
工場の人の解説では、パルマのこの一帯は他の土地に比べると空気に甘みがあるそうで(ホンマカイナ)その風と風通しが、生ハム作りには非常に大切なんだそうです。豚クンには、トウモロコシ・麦そしてパルメザンチーズを作るのと同じ牛乳を与えて育て、その後ろ足(モモ肉)を生ハムにします。

まず 豚クンを屠殺したら後ろ足を0度の所に置いておきます(置いておく時間は不明、メモなし)

次 海の塩で塩漬けにして、マイナス3度でこの時は足を横にねかした状態で25日間保存。これで肉から4%の水分が抜けます。

そのあと 横にしてたのを今度は吊るした状態で、2~5度の温度で45日間、2~3度でまた45日間吊るし、8%の水分を抜きます。

それがすんだら38度のぬるま湯で洗い、水分が抜けやすくするためモモの付け根の部分を少し切り取ります。この時点で保健所のチェックがはいりOKなら、‘PP’という判子が押されます(PPの意味は不明ですが‘いいよ’という事でしょう)

そして20度の状態で2・3日乾燥しますが、これは屋外で干す場合もあるそうです。

次 別の貯蔵スペース(体育館のような広い所でした)に移します。例の空気に甘みがあるというパルマの風が当たるように、扉は開くようになっていたと思います。ここで7ヶ月貯蔵。
この時に10%水分が抜けて、ここまででトータル約20%の水分が抜けます。

さて7ヶ月後 豚クンのクリーム状の油を、モモの付け根の切り取った部分に塗って塩・コショーも少しします。
これは吊るしている上の方と下の方の硬さを均一にするためだそうで、1本ずつ全部手作業でします。

さあこれで単なる肉からプロシュート・生ハムになったわけです。プロテインの質が変化するようですが、最終チェックは焼き鳥の串を太くしたような馬の骨で作った棒(馬の骨じゃないとダメだそうです)を刺して香りをみて、最後は人間の感覚で判断します。
OKなら焼印を押してめでたく完成!

後ろ足モモ肉が生ハムとして出来上がり、骨を抜き油をとって食べられる状態になると、最初10Kあった物が約4.6K位になるそうです。


ということでチーズ工場の話に続き今日は生ハム工場の話、興味のない方にはつまらない話だったかもしれません。 チーズ工場のことも生ハム工場のことも20年前のメモを頼りに、記憶をたどりながら書いたので間違っていることもあるかと思いますが、その辺はご容赦のほどを。
では今日はここまで。
                                   つづく 





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最終更新日  2006年04月15日 22時58分26秒
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