Camera di Aｌｌｏｒａ.

昨日のNHK教育･福祉関係の番組で､日弁連の人権擁護委員会が､障害者の差別禁止法の制定にむけ試案を作って取り組んでいる事を取り上げていました。

人権擁護委員会の弁護士､日本で初めての全盲で弁護士になった竹下義樹氏が出演して､その差別禁止法の趣旨･意義について語っていました。

「現在のﾊｰﾄﾋﾞﾙ法などで建物の整備等は進んできているが､それは社会の側・健常者の側から環境を用意する､保護を与えるという立場からの物であって、そうではなく障害者側から社会への要望・生き方を自ら決めるといった､障害者自らが主張できる根拠となる法律が必要である。

先の東横ｲﾝ(放送ではﾎﾃﾙ名は出しませんでしたが)の問題でも､社長の発言も含めて障害者の人権を侵害した事案だが､ﾊﾞﾘｱﾌﾘｰ施設を違法に改装したという､建築基準法違反による摘発・是正命令という形で､建物自体は原状回復された。しかしこれに対して障害者は抗議は出来ても人権が侵害されたと告発は出来ない､そうする為のその根拠となる法律がない」

ざっと番組の内容を書いてみましたが､何でもかんでも権利権利と声高に主張するつもりはありません。何とか普通に近い状態で社会の中で暮らしていけたらと思うのです。
そういった意味では自立支援法というのは､きびしい言い方をすれば障害者の人権を無視し上から押し付けてきた､自立し得ん法といわざるを得ません。
この法律自体､憲法に反しているのではないかとも思っています。

障害者差別禁止法。まだ日弁連部内での試案の段階ですから､これが成立するにはまだまだ年単位の長い時間がかかると思いますが､実現に向けて関係各位にはがんばっていただきたいものです。