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カテゴリ:読書
去年の11月、池田清彦さんが書いた「環境問題のウソ」という本を読んだのですが、その池田さんと養老猛さんの共著の「ほんとうの環境問題」という本が目についたので読んでみました。
第1章は養老さんが概略を論じて曰く‘環境問題イコール石油文明の問題で、その根本は文明がエネルギーに依存している事。 古代文明は木炭文明、イギリスの産業革命で石炭文明、そして1901年にテキサスで石油が出て石油文明に。石油文明はアメリカ文明であり100年たってほころび・終焉が見えはじめている’ざっとこのような事が論じてあります。 第2章では池田さんが‘環境問題の錯覚’と題して個々の事例に言及しています。‘温暖化については、日本は京都議定書を遵守してCO2の6%削減に汲々としているが、温暖化論者の試算が正しいとしても、6%下げる事によって100年後の気温が0.004℃下がるだけで、その為に年間1兆円も使うのはアホじゃなかろうか。日本はEUの排出権ビジネスのいいカモにされている。石油があと40年で枯渇するのなら100年後の気温を予測しても意味がない’などなど。 第三章は二人の対談で、温暖化論の背景にあるエネルギー問題・政治的思惑・石油メジャーの魂胆などに目を向け、日本として環境問題・エネルギー問題のグランドデザイン持たなければいけないが、政治家も役人もそこまで目がいっていない。 一億総エコロジーで違う意見を言うと「非国民」扱いされかねない。 以上、色々と示唆に富んだ説得力のある内容の本だと感じました。勿論この本に対する反論もあるのでしょうが、地球のタイムスパンからみればヒトが登場してからの歴史など、ましてたかだか100年の気温変化などは一瞬の出来事で、気候一つとってもより大きな周期で変化してると考えます。 温暖化ファシズムとでも言ったほうがいいような一つの流行でしょうか。アル・ゴアの「不都合な真実」も温暖化をビジネスにしようという人達にとっては「都合のよい真実」なのでしょう。 どうも欧米中心の世界観がまかり通っていて、100年後の予測不能な気温の心配をするより現在の置き去りにされていている、アフリカの食糧・水問題を優先課題とするべきと考えるのですが^^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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