村上春樹さんの小説、久しぶりに読みました。読書記録を見ると、最期に読んだのが01年「スプートニクの恋人」、98年は「ねじまき鳥クロニクル」「ダンスダンスダンス」「ノルウエイの森」「風の唄をきけ」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」。
こうしてみると98年に集中してますね。久しぶりどころか20年以上経ってます。
で今回読了したのが「海辺のカフカ」、「女のいない男たち」は読み始めています。
で、なぜ村上さんはノーベル賞を取れないか。思うにヨーロッパのノーベル賞を選ぶ人たちは、日本人作家に日本的な情緒を感じさせる作品を望んでいるのではないか。
川端康成は受賞していますが「雪国」「伊豆の踊子」など、ウエットな日本ならではの情緒を感じさせる。
ところが村上さんの作品には次元を超えた、こちらの世界とあちらの(こちらと同時に存在する)世界を描いた作品が多く、日本の情緒を超えたワールドワイドな世界を拡げています。そこがかえって選ばれない原因かなと思っています。
2017年に受賞したカズオ イシグロさんの作品も6点ほど読みましたが、彼の場合、出自の日本を感じさせつつ英国の地に足を付けた、作品のように感じます。ブッカー賞も取ってるし、選考委員受けする作品なのかな。
村上さんも73歳、私めより2歳上。もういい歳ですそろそろノーベル文学賞、取らせてあげたいですね。
もう一人池澤夏樹さんの作品もそれに値すると考えています。