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晴 陶 句 読

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2015.01.26
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カテゴリ:「本」の紹介
◎『ほんもの』

・白洲 正子   ・新潮社

~繰り替えし発刊されつづける「白洲本」! その多くに目を通してきたが、本書2014.2の最
新刊。 何と表紙は、かつての、青山二郎装幀を使って!! (文中写真もあり) 副題は「白洲
次郎のことなど」で、巻末には、娘、長女・牧山桂子の「あとがき」、251頁。

これまでの正子の「行状」と重なりもするが、小林秀雄・吉田健一・秦秀雄・梅原龍三郎・洲
之内徹、そしてもちろん青山二郎との交流談、「銀座に生き銀座に死す」坂本睦子を巡る

男たち(固有名詞)が、あからさまに(初めて?)明かされている!! また、成田三樹夫や笠智衆
ら「だいすき」な俳優、「能の醍醐味」などが、「韋駄天」口調で綴られる。


 ・都会の中で恥も外聞もなくふるまう人種を、イナカモンと呼ぶのである。
・(北野)たけしさんは、オツにすましたババァの見物人が気に入らないようだが、たまには私
みたいな非文化的ババァもいることを、忘れてほしくないね。(「能の醍醐味」)

・年をとると、平野屋さんで鮎を食べるのも、これが最後ではなかろうか、と毎年のように思
う。花を見ても、月を眺めても、そのような想いは、年とともにいよいよ深く、こまやかなもの

になっていく。これを老人に与えられた神の恩寵と思って感謝しているのだが、私はよほど
楽天的にできているのだろうか。 ・考えてみると、私は今まで殆ど過去を振り返ったことが

なかった。(中略)私を支えているのは過去の経験しかないことに気づいて、愕然とするので

ある。 ・あたしは生来の野蕃人、神代以来ハダシで野山を駆けめぐった獣面人身の薩摩隼

人なのであろう。・・・白洲次郎との「付きあい」から生きた「昭和」、そして「なぜ今白洲次郎
なの」か、「次郎の墓」まで語る。そしてひとこと! 「まぁ、カッコいいでしょうよ。でも、家では、

あんな弱虫いなかった。」と! 、、、この辺は、阿川佐和子との「対談」と併せて「愉しんで」!しま
って下さい!! 「あとがき」~正子が亡くなってから、十五年が経ちました。(中略) 最後の砦

というか、良心というか、せめて親の事を平常心で、一歩引いた所から見ていこうと思いま
す。 (中略) 平素から、お互いの悪口を、私が閉口する程言い合っていた両親ですが、ま
ったく違う二人だけの世界があったのではないかと、この本を読んで思う様になりました。

(中略)阿川佐和子さんとの対談で、子どもはほったらかしと言っていますが、その通りで、結
果は、私をはじめ、碌な事になっていません。」と、結んでいる・・・!!


(読了 2014.610)






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最終更新日  2015.01.26 15:48:12
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