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不良中年・天国と地獄

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2006年01月10日
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カテゴリ:テレビ
ファイナルということで、正月の3日から3夜連続で特番が放映されました。以下はその感想です。

第1話「今 甦る死」
出だしは、鮎川哲也「鬼貫警部シリーズ」みたいでした。桑畑や家屋消失が出てくれば、完全にパロディになりますが、ストーリーは違う展開に。

古文書や小説の草稿をお手本にする殺人は、推理小説でもお馴染みです。ヴァン・ダイン「グリーン家殺人事件」や、エラリー・クイン「Yの悲劇」がその代表でしょうか。ミステリー・ファンなら、何も驚くことはありません。

ゲストは石坂浩二。容疑者に藤原竜也が扮していますが、始終ニヤけた笑い顔で、こいつは犯人ではない、と誰もが疑うでしょう。裏の裏をかいて、やっぱりこの若造がホシだった、とくればお見事ですが、話は予想どおりに進みます。

石坂浩二があまり存在感がなかったのは、構成上、仕方がないでしょう。トリックも平凡で、すれっからしの中年ジュリーには、もの足りません。テレビドラマですから、これ以上のものを望むのは、無理でしょう。

第2話「フェアな殺人者」
これは見ませんでした。ビデオデッキの調子が悪いので、録画も出来ず残念。イチローがいい芝居をしていた、という評判なので、DVDが出たら、そのときに。

第3話「ラスト・ダンス」
このシリーズ、散発的にしか見ていません。実はあまり評価していなかったからです。先人のパクリが多く、三谷幸喜というスパイスも、薄味でした。着眼点はいいのですが、独創性に欠けていたのです。

本家の「刑事コロンボ」と較べても、そのお粗末さは歴然としていました。刑事たちの三枚目的キャラには、作者の才気を感じましたが……。

が、本編は、いままでの危惧をいっぺんに吹き飛ばすような快作でした。シリーズ最高の出来ではないでしょうか。売れっ子の女流脚本家。双子の姉妹で、妹が本を書き、姉が渉外係という役割分担です。姉は取材や助言をしますから、一種の合作でしょう。

推理作家なら、エラリー・クイン、トーマス&ナルスジャック、パトリック・クエンティン、日本ではコンビを解消したかっての岡嶋二人、といったところ。

冒頭、古畑任三郎のパロディ・ドラマが出てきて、大いに笑わせてくれます。作者の余裕のあらわれでしょう。大丈夫か、という心配もなんのその、その後の展開は実に見事、の一語に尽きます。

さりげなく散りばめられた伏線。最後の素晴らしいどんでん返し。これには、あっと驚きました。ファイナルを飾るに相応しい内容です。

松嶋菜々子。この人、美人の上に華があります。彼女が主役でなかったら、本編の魅力は半減したでしょう。最近では、出色のテレビドラマでした。

推理小説で類似の作品といったら、何があるでしょうか。例によって物忘れが激しいので、とっさに思い出せませんが、強いてあげれば、リチャード・ニーリーの「仮面の情事」でしょうか。これは叙述トリックの傑作です。

第3話の視聴率は、関東地区で29,6%でした。ファイナルということもあったのでしょうが、稀にみる高率です。中身が面白ければ、視聴者もついてくることを実証したのではないでしょうか。





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最終更新日  2006年01月10日 15時18分17秒
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