テーマ:TVで観た映画(3824)
カテゴリ:テレビ
10月1日(日)のテレビ朝日系、日曜洋画劇場でオンエアされました。この映画、手元のメモによると、2000年の11月11日、新宿のグランドオデオン座で見ています。そのときの感想は、 今なぜ透明人間なのか。そこのところがよくわかりません。20世紀の終わりに、長年の人類の夢を想像の世界で叶えたい、ということでしょうか。クローン人間は生命の尊厳を損なうとの認識からタブーになっているのと同様、透明人間もまた夢の領域の話です。それをあえて取り上げたバーホーベン監督は、やはり悪趣味の人といえるでしょう。本人も承知しているのか、この映画ではいつものいかがわしさが薄められています。 CGを使った透明化の過程はよくできていて、それほどグロテスクではありません。ここでも監督の自制心が見られます。透明人間になったケインが、いらだちから次第に狂気を帯びていくのですが、エロチシズムに走らないのも自制のあらわれでしょう。そこがちょっともの足らないのも事実です。お得意のサービスカットが、まったくないのです。動物学者に扮するキム・ディケンズのやわらかそうな曲線美を拝みたかったのに。 ドラマとしては、ごくありきたりの展開です。独善的な天才科学者の功名心、彼を助ける凡庸な助手たち。才能よりも人間的なぬくもりを求める女心など、当たり前すぎて、目新しいものは何もありません。最後の追いつ追われつの戦いも、予想どおりです。典型的なB級映画ですが、肩が凝らないのも事実で、時間つぶしには最適でしょう。 2000年アメリカ映画。監督=ポール・バーホーベン。出演=エリザベス・シュー、ケビン・ベーコン、ジュス・ブローリン、キム・ディケンズほか。 テレビは時間の関係で、かなりカットされています。それがどんなシーンなのか、いまとなっては思い当せません。 再見した感想は、リアルタイムで鑑賞したときと変わりませんでした。上記の一文に、つけ加えるところはありません。特にお薦めしませんが、これからの秋の夜長、時間つぶしにはいいでしょう。もちろんレンタルDVDで......。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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