テーマ:TVで観た映画(3824)
カテゴリ:テレビ
![]() 12月10日(日)テレビ朝日系日曜洋画劇場でオンエアされました。手元のメモによると、03年12月23日、新宿のジョイシネマで見ています。 2003年アメリカ映画、2時間34分。監督=エドワード・ズウィック。出演=トム・クルーズ、渡辺謙、真田広之、小雪、原田真人ほか 明治維新によって近代国家の道を歩み始めた日本。列強と対等の地位を確立するためには、強力な軍隊が必要でした。政商・大村(原田真人)は、軍の指南役として、南北戦争の勇士オールグレン大尉(トム・クルーズ)を招きます。 国内では、勝元(渡辺謙)率いる武士集団が、近代化を急ぐ政府と対立していました。大村は早急に勝元を倒そうと、オールグレンに出動を命令します。戦いは政府軍の惨敗に終わりました。オールグレンは武士集団に捕らえられ、山中の村へ連行されます。寡婦・たか(小雪)の世話を受けながら、次第に武士道に惹かれていったオールグレンは、剣の師範・氏尾(真田広之)のもとで腕を磨きます。やがて、政府軍が総力を挙げて攻め込んできました。 以下は映画館で観たときの感想です。イージーですが、全文を引用して今回のレビューにしました。 いろいろ問題はありますが、よくできた作品、と言っていいでしょう。素直に感動しました。「キル・ビル」が思い込みの激しさで日本的ティストを表現しているとしたら、本作は一応リアリズムに則しています。時代考証も、特にへんなところはなく、違和感はありません。 姫路でロケをしたらしいのですが、日本の風景が美しく撮られていて、感心しました。ただ、勝元が語る死生観は、葉隠れの武士道というよりも、中世の世阿弥が理想とした「秘すれば花」に通じるものがあります。 政府軍の近代装備と対照的に、武士軍団が飛び道具を持たないというこだわりも、史実には反していますが、納得できました。武士道のひとつの表現として、許されるでしょう。戦闘場面には、西部劇のテクニックがもちいられています。矢が空を覆い尽くすように飛んでくるところは、「ブラボー砦の脱出」にそっくりでした。オールグレンには無抵抗なインディアンを討伐したという苦い過去があります。戦闘シーンはそういう経験に呼応しているのでしょうか。 ラストでトム・クルーズの見せ場が用意されていますが、これは蛇足でした。戦闘場面のパセティックを損なっています。とはいえ、全体としては佳作に仕上がっていると評してもいいでしょう。日本の俳優陣も健闘しています。これも誉めておきましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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