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![]() 2月18日(水)テレビ朝日系 9時~9時54分放送。監督=和泉聖治。脚本=古沢良太。 大学時代の恩師・悦子(岸惠子)に呼ばれ、彼女の山荘へとやってきた右京(水谷豊)。借金取りに追われ離れの小屋にかくまっていた榊(国広富之)が自殺したため、その身元を調べて欲しいと依頼されます。しかし、右京は榊の死因は自殺ではなく他殺ではないかと疑いました。遺体を発見したとき小屋は密室状態だったのでそんなことはあり得ないという悦子に、自らの推理を語り始める右京。 今回は正式な捜査ではありません。恩師に呼ばれた右京が個人的に事件を調べます。舞台は晩秋の軽井沢でしょうか。東京から車で来ますが、現地で泊まる描写がありません。日帰りにしても、休暇を取らなければこれないでしょう。 特命係は意外に暇なようです。個人的な捜査ですから、1課も鑑識係も出てきません。登場人物は3人だけ。一幕ものの密室劇、といえるでしょう。犯人は最初からわかっていますから、倒叙物です。 ハーブティの瓶が庭に捨てられていました。これが重要な小道具となります。それを目につくところに捨てておくのはちょっと不注意ではないでしょうか。密室のトリックをめぐって右京が2,3の例を挙げますが、これはポーの「モルグ街の殺人」など実際のミステリーからヒントを得ているのがわかります。 大学を辞めてからフランス文学の翻訳者となって成功した悦子。が、彼女にはある悲しい秘密がありました。川端康成「千羽鶴」を思いだしたといっても、うなずく人は少ないかもしれません。 堅物の右京が恋愛の奥義を語る場面があります。どうもお門違いという感じでした。理知的で冷静な右京も、ときにエキセントリックになることがたしかにあります。結婚生活には失敗していますが、もしかして熱い血が流れているのかもしれません。 相棒史上最高の一騎打ち、が今回の目玉です。岸惠子は日本映画全盛時代の大女優。有馬稲子、久我美子と並んで3人娘といわれたました。フランスの二流監督と結婚して日本男性を大いに失望させましたが。 ビックネームには違いありませんが、過去の人、という感じは否めません。アクセントもおかしく、耳障りでした。この対決、私感ですが文句なく右京の勝ち。今度は旬な人との一騎打ちを期待しましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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