テーマ:DVD映画鑑賞(13605)
カテゴリ:テレビ
2008年12月28日(日)テレビ朝日系 9時~11持04分放映。 最近、話題作が並ぶ邦画ですが、本作もそのひとつでした。何しろ世界のクロサワの傑作をリメイクしたのですですから当然でしょう。なお、本編はテレビ用に編集された特別編を録画したものです。 制作=2007年 日本映画 119分。監督=森田芳光。原作=山本周五郎。出演=織田祐二、豊川悦司、鈴木杏、松山ケンイチ、小林稔持、藤田まこと、中村玉緒ほか 深夜の社殿の中で、井坂伊織(松山けんいち)ら9人の侍が上役の汚職を暴き出そうと密談していました。意気が上がる若侍たちの前に社殿の奥から1人の浪人(織田祐二)が現れます。浪人は若侍たちの話を立ち聞きしていました。 若侍たちの計画を浪人は一笑に付します。詳しく説明されると、内容はもっともでした。計画を練り直す若侍たち。浪人も仲間に入ることを表明します。浪人が指摘したとおり、社殿は敵の大群に囲まれてしまいました。 ストーリー、登場人物、セリフ等、つまり脚本はクロサワ版をそのまま使用しているそうです。一般に過去の作品をリメイクする場合、時代に合わせたり、作家の新しい主張を盛り込んだり、何らかの独自性を付け加えるのが普通でしょう。 が、本作はあえて新解釈を排除して制作されました。黒沢明に対する畏敬の念がそうさせたのでしょうか。私的には意味がないリメイクに思われるのですが......。制作者や監督の意図が理解できません。 映画を見ながら、始終、クロサワ作品と比較している自分がいました。織田祐二と三船敏郎、豊川悦司と仲代達矢、松山ケンイチと加山雄三など。誰もが貫禄負けです。東宝のビックネームが相手ですから、仕方がないでしょう。脇を固める風間杜夫、小林稔侍、藤田まことなどは、さすがに安心して見ていられました。 オリジナルを知らない人は、時代劇として面白く鑑賞できるかもしれません。私の場合はだめでした。ラストは、ここで初めてリメイクらしさがありました。私的には余分な描写と見ましたが、監督の才気が唯一あらわれたところです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年08月28日 11時41分45秒
コメント(0) | コメントを書く
[テレビ] カテゴリの最新記事
|
|