新世紀活動大写真

正直、もらい泣きしかけた椎名選手引退だけで感動の余韻と共に帰ってもいいくらいでしたが(嘘、最後まで観ました)、以後、第二試合からがいよいよジュニア選手の試合。試合結果などは週プロモバイルなどで確認して頂き(後日、どこからかかっぱらって張りつけます)、簡単に印象をば。

●江本敦子対松本浩代

参加選手中最長、キャリア三年十カ月の江本が吉田の愛弟子・松本を寄せ付けず。勇気らを相手にした時は一枚抜きん出ていた松本だが、得意のアルゼンチンバックブリーカーこそ場内のどよめきを誘うも徐々にスタミナ切れ。

●小林華子対みどり

伊藤薫プロレス教室提供試合。共に初めて観る選手だが、みどりは1974年生まれで今年、三十路デビュー。かたや、小林は通信制の女子高生と対照的ながら試合は印象に残らず、小林勝利。

●大畠美咲対大木香

JDスター、JWPの新人対決。共に十二月デビューでこれが三戦目と二戦目。新人における声出しの大切さを再確認。声で上回る大木が初勝利をあげる。大木選手はJWP道場マッチでデビュー前の姿を見ているだけにこれからが楽しみです。

●真琴対りほ

アイスリボン対決。無気力レスラーの異名を持つ十七歳対小学三年生。真琴は白を基調のさくらさん命名「死装束」衣裳で登場。ガウンに見えたようでトミーさんにこれでやるのか？と確認を受ける。この試合は実は少し前にアイスリボンで同じ組み合わせで真琴がりほは姉・聖菜と試合して勝ったばかりというハンディまでつけながらすぐ丸め込まれ、三秒で敗れるという結果となっており、その再現となるか冷や汗もの。まして時間もおしてるみたいだし。ゴングが鳴らされ、早くも丸め込まれる真琴。だが、今日は一味違う。フォールを返し、一瞬漂った終わりかムードを払拭。ジャンボ鶴田、仲村を経てりほに受け継がれたちょこなんとしたジャンピングニーからのオー！は会場にも浸透済みで観客の皆さんも唱和。りほのボディーアタックを一旦は受けとめ、どよめきを誘う真琴。パンフによれば、りほ23Kg、真琴51Kg。持ちこたえられず、倒れる真琴。そんな真琴だが、ラ・カンパーナを見せる。なかなかあげられず、一瞬あきらめる気配を見せつつも。元気選手のラ・カ
ンパーナが力強い鐘楼とすれば真琴選手のそれは老朽化し、風に揺れる火の見櫓。でもあげましたよ！最後はりほの手が届かない変形鎌固めに敗れるも試合時間は三分台。文字通りの秒殺を免れた真琴選手(いや、十分秒殺の範疇ですが)、頑張りと成長がうかがえました。今年こそ、初勝利をめざしてほしいです。

●バンビ対春日萌花

会見から無言を貫くバンビ対試合でも声をあげ続ける春日。どうせならもっと徹底してつきあわないそぶりやあたしの方が格上だよ感をもっと勝ったバンビには見せて欲しかったが、中途半端。よって攻め続ける春日も光らない。春日も声を出して攻め続ける点はいいが、後楽園ホールという器の中ではアイスリボンでは気にならなかった技の軽さが目立つ。ストンピングや踏み付けにしてもある種のえげつなさが漂えば売りにする萌えキャラとのギャップも際立つと思うが。

●零対チェリー

試合前、ロープの張り具合を気にして調整させる零。実は女王・豊田真奈美選手の試合前のプロらしさを感じさせる仕草であり、それだけで零選手への好感度があがる単純な自分。実はアイスリボンでしか零は観ていなかったのでロープ、コーナーポストのあるリング上の姿を観るのは初めて。空中技などさすがに見事で改めて真価を知った思い(大会のフォトジェニック賞を受賞)。チェリー選手は秘密兵器を予告していたが、投入したファイヤーバードスプラッシュはどよめきを誘うもあえなく零に躱される。そして零のシューティング・スタープレスに沈む。