大谷資料館 その2
行き止まりなので最初の坂に戻る。どうしてこんなに広く斜めに掘られているのか。大谷石は、1500万年前の日本列島の大半が海中で少しだけ水面に出ていた時代に噴出した砂礫や火山灰などが海中に沈んで凝固してできたと言われている。東西約8km南北37kmにわたり地下200~300mまで層状に10度ほど傾いて分布し、埋蔵量は10億トンと推定されている。特に大谷石として利用されるのが中部層と上下部層で、大谷町付近では東西約2km南北4kmに分布し、斜面に露出した部分から露天平場掘りをして下へ掘り、そこから坑内垣根掘りで横に広げ、坑内平場掘りで下に掘り下げ、資料館のような巨大スペースを採掘した。斜面の階段を上がって戻る。対岸には大谷石でできた門、塀など展示されている。この空間の容積は約300,000m3で、約1000万本の石が切り出された。最初の分岐点まで戻り、奥の別方向へ。少し上がっていくと、出入口側の上の方に光が強く差し込んでいる。外部との搬出入に通路は使われたことだろう。最盛期の昭和40年代は約120カ所の採石場があったが、風雨による浸食に弱いことやコストの問題もあり、その後はコンクリートにシェアをとられ、今は13カ所で年間約2.5万トンの出荷まで減ったらしい。1989年、大谷町坂本地区の昔の採掘場跡地が直径100m深さ30mにわたり陥没し問題となった。それもあって浅い部分一帯は立ち入り禁止になっているのかもしれない。奥の下のスペースは、大谷資料館で撮影された作品の写真展。 ドラマ、映画、PVなど。2015年にはBMWの試乗展示会も開催された。真っ暗な坑道から駆け抜けるBMW、乗りたかったな。 さらに奥には、ドンペリP2の発売記念レセプションのエンブレム。さらにダンジョン最奥へ下りていく。 ラストルームは、左下は教会のライトアップ。ENYAが歌ったところでもある。右側は、地下水が貯まり、奥のライトがくるくる廻ってた。別道を戻って帰る。 途中、坂の上の方に外光がさしこみ、るろうに剣心の撮影で使われたところ。 出入り口の方に上がって戻る。ふと見たら、人夫がつるはしで大谷石を掘り出していた。下へと掘っていく平場掘り。 出入り口のところは時計回りに別道で帰る。チェーンソー式平場採掘機。 チェーンソー裁断機と六十、五十、四十、五八などに裁断された大谷石。 ぐるっと廻って上がっていく。大谷石の石垣の強度試験もあった。最後に出入り口のところからパノラマで。スイングパノラマだとスローシャッターにならないので暗くてダメだな。合成パノラマにすればよかった。地下坑内入口まで戻って、最後に左の資料室。 運搬用の荷車と大谷石。 チェーンソー式垣根採掘機、石風呂。チェーンソー式平場採掘機など。手掘り用のつるはし各種。 加工作品。外に出ると、真夏に戻る。結構歩いたので蒸し暑い。なんか曇ってると思ったらレンズが結露してた、、そりゃ14度から32度多湿だからなあ。 岩壁の穴に休憩所。ここからも掘り進めた穴がある。自然のクーラー。 売店とカフェを少し見る。さっきの加工石みたいなの売ってたけど小さいやつで千円ぐらいするのでパス。カッパドギアだと80円で置物買えたんだよなあ。駐車場に帰る。混んでなかったので約一時間だった。大谷資料館は、ただの採掘場跡かと思っていたが、予想より広大で神殿のように美しく見応えがあった。手掘り主体で巨大な地下空間を掘り作ったのはすさまじいし、将来的には世界遺産になる気がする。今でも人気で混んでるので、空いてる時に見に来たい。http://www.oya909.co.jp/大谷資料館栃木県宇都宮市大谷町909028-652-12324月~11月 9:00〜17:00 (最終入館16:30まで) 無休12月~3月 9:30〜16:30 (最終入館16:00まで) 火休(祝日の場合翌日休)・年末年始休駐車場あり