フランスワインにおける国家戦略
皆さん、G7各国が農業国という事実をご存じですか?その証拠に農産物の輸出金額(2013年度)を見ると、アメリカ 15兆1,734億円、フランス 7兆9,771億円ドイツ 8兆9,235億円、イタリア 4兆4,991億円イギリス 3兆2,727億円、カナダ 5兆439億円日本 6,117億円(2014年度)・・・そして、前回の答えです!フランスワインには驚きの国家戦略がありました。◇戦略 その1 原産地呼称統制(AOC:近年AOPに変更)フランスが法律として制定したものでワイン用のブドウの産地をその品質により畑の格付けを行うもの。客観的な評価制度でワインの品質や価格設定を明確化した「ブドウ畑ランキング制度」。作り手のモチベーションも高まりますね!◇戦略 その2 ソムリエ制度フランスではソムリエは国家資格。ワインの価値を消費者に丁寧に説明する為に料理とのマリアージュという観点で情報提供。ワインのプロ(人)によるメディア戦略であり、魅力を世界中で発信する「アナログ版ツイッター」。世界中のソムリエがフランスワインを売ってくれます!◇戦略 その3 ワイングラス美味しさや香りなどワインの魅力を引き出すために不可欠な道具。機能美を兼ね備えたデザインは世界の美食家たちも惹きつける。ワイングラスは ワインの価値を最大化するための「インフラ」。テーブルをエレガントに演出し、ワインの味と香りの素晴らしさを飲む人に伝える為の最終兵器です!このように、フランスワインはフランス国家による周到なブランド戦略によって支えられており、輸出金額に100倍以上の差が生じる大きな要因となっているのです!!フランスは農産物の輸出に関してナショナルチームによる「オリンピック」を戦っていますが、わが国は農産物や日本酒は企業や地域による「国内大会」に専念しグローバルに戦うための戦略や仕組み作りで遅れをとっていました。近年、日本食ブームと関係者の努力で輸出金額も伸び始めています。●草場企画へのご相談は、ホームページ右上「お問合せ」からどうぞ!