吸血鬼を尿瓶で殴ると死ぬ。
『麻由と麻奈の輸血箱』感想 第四回しずる、尿瓶で撲殺される(「支配者の為の狂笑曲」END)……。おまけシナリオ、読了。まず、酷く情けない気分になった。最後の最後でこれかい。内容は完全におちゃらけ悪ノリ悪フザケで、他愛のない裏話や楽屋ネタが頻発する。この暴走っぷりには、グロゲーと長年差し向かった製作者さんの鬱憤が爆発した痕跡が見て取れる……ような気がする。有体に言って極めてどうでもいい内容だった。何か物語の核心に迫る物を予想していた俺がバカみたいだ。笑ったけど。以上、これで『麻由と麻奈の輸血箱』も終了。最も気に入ったエンディングは「夏への扉」。俺はどうやら人間性豊かなヒロインが好きらしいので、バケモノの中では最も人間らしい麻由に惹かれるのも当然だった。あとは、サブキャラ個別ルートのしずるが悪ガキ丸出しで可愛かったな…。俺にとってはそれほど価値のあるモノにはならなかったが、「支配者の為の狂死曲」ルートの重要性は言うまでもない。思えば、原作では悠香の「未来への旅立ち」しか描かれていなかった。しずるにとっての「未来への旅立ち」はここに在る。失うものがあまりにも多過ぎて、俺には全く許容できなかったが、当人達には何かを失った自覚など存在せず、ただ開き直った全能感と充足感だけがあるのだろう。これも『MinDeaD BlooD』らしいと言えばらしい、血欲に塗れた幸せの形だ。全員を「幸せ」にするには、これが最適解だったのかも知れないけど……やっぱり納得は出来ないな。