まず一言。
画面に酔った…
国防総省に保管されている「クローバーフィールド事件」の資料のひとつ。かつてニューヨークのセントラル・パークと呼ばれていた場所で回収されたビデオの映像。
副社長として日本への赴任が決まったロブのサプライズ・パーティーが開催される。ロブの兄、ジェイソンは友人のハッドにビデオ撮影を頼む。ハッドはパーティー会場をまわり、友人たちの祝辞を集めたり、片想いの彼女に軽くあしらわれたり、ロブの痴話喧嘩に遭遇したり。
そんな中、いきなり振動する建物、そして一時の停電。屋上に出た彼らが見たのは遠くで爆発するビル。そして建物の外に出た一行の前に自由の女神の首が飛んでくる。何か怪物が暴れているようだ。
そして人々はマンハッタンを脱出するためにブルックリン橋を目指すが、橋は怪物に破壊されてしまう。
そのとき、ロブの携帯に電話が。ロブの恋人、ベスがアパートで動けなくなっているらしい。ロブ、ハッド、リリー、マレーナの4人はベスを助けるため、地下鉄を歩いてベスのアパートへと向かうが・・・
一言で言えば、怪獣パニック映画です。『HAKAISHA』のサブタイトル、ロブの日本への赴任、そしてエンディングの曲といい、かなり日本の怪獣映画『ゴジラ』等を意識しています。
従来のものと違うのは、その映像です。全編、事件に遭遇した一般人が撮影した1本のビデオ映像です。それ以外は何もありません。だから怪物の姿はほとんど写りません。
怪物が何物でどうやって現れたのか?あの小型の怪物と大型の怪物の関係は?最後はどうなったのか?米軍に退治されたのか?いまもどこかで破壊を行っているのか?も明らかにされません。
自分的にはこういうのもアリですね。
あの状況下でベスを助けに行こうとするロブとハッドたちは凄いのか、それとも正常な判断力をなくしているのか。自分なら諦めて逃げちゃいますね。
正常な判断を失っているといえば、あの状況下で火事場泥棒をしているシーンがありました。電化製品を略奪してどうする気だ?笑えました。
全編、素人が撮影したビデオ映像という設定で、設定に忠実に作ってあるせい?画面に酔いました。
素人のビデオって、普通に撮影しても不必要にパンしたりズームしたりして酔いやすいのに、その上走って逃げたり、コケたり、振り回したり。
映画の登場人物たちもピンチでしたが、私もピンチ。嫌な汗をかきつつ鑑賞していました。鑑賞前に食事をしていたらアウトだったな。
劇場内にも注意書きがありましたが、酔いやすい人は要注意です。
画面酔いが平気な人なら、お勧めです。
酔うかどうかわからない人は、ビデオを片手に持って振り回した映像を10分ほど撮影し、これをTVで再生して耐えられるか試してみるといいかも。