テーマ:ノンジャンル。(2216)
カテゴリ:雑学
ふたりは北へ向かっている。助手席には白髪でコワモテの男。高速道路は対面通行で、4,5キロ走ってもすれ違うクルマがない。かと思うと白い軽トラが、うしろに30台ぐらいのお伴を引き連れてノロノロ走っている。
一本木、二本木、三本木・・・地名がやけに田舎くさい。 二人を乗せたクルマは大きな農場に吸い込まれていった。ぬかるんだ赤土をグチャグチャ踏みつけながら奥へ向かうと、サケの番屋のような掘っ立て小屋があった。 中で男たちが酒を酌み交わしている。鍋にはいい匂いのする味噌汁。 「おう、来たか」 浅黒い顔をした酋長が言った。 「きょうは新人を連れてきた」 「そうか、まあそこに座れ。なに飲む?」 「じゃあ、猪の豚割」 『いのししのぶたわり?』 どうやら変な世界に迷い込んだようだ。 壁際にテレビがあり、バンクーバーオリンピックの中継をやっている。 「プルシェンコは4年経ってもプルシェンコでした!」 NHKのアナウンサーまで変なことを言っている。 『これはそーとーアブナイ世界に迷い込んだらしい』 しばらくフィギュアスケートを観ていると、織田信成の靴紐が切れた。 『そう言えば織田信長も、まさかの油断で明智光秀にやられたよな』 遺伝とは恐ろしいものだ。何百年経っても織田は織田でした! 『ところで猪の豚割って?』 皆さんそう思うだろうが、これは夢なので続きはない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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