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マダム豆大福の読書の小部屋

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2013年04月04日
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テーマ:お勧めの本(7220)

【送料無料】月と雷 [ 角田光代 ]

主人公は、フリーターの三十路の男。

女に不自由したことはないけれど、結婚しようとしても、断られてしまう。

理由は「生活ができない」から。

彼は、男のもとを転々と放浪する母と二人で生きてきた。
母は今、やもめの男の家で世話になっている。

彼は、昔一時期いっしょに暮した同い年の女の子のことを思い出し、
探し出す。

出会いそうもない二人が再開して、運命は複雑な方向へ…

なんというか、主人公の「育ち」がどうしようもない感じなんだけれど、
「悪意」ってものが見えない。育ってきた環境によって
こういう風にしか生きられない、ということは伝わってきた。

「結婚」「生活」は地味で単調で少し面倒なことの繰り返し。
それに慣れられない、耐えられない人もいて、放浪するしかない…

私は、「毎日が同じことの繰り返し」っていう地味な生活が結構好き。
これも、育った環境に負うのだろう。

小説に戻るけれど、アル中でわけのわからないことをいってた
主人公のお母さんが、最後に語ることば、これがよかったです。

あと、「お金」の問題についてあんまり深く描かれていないところ、
作者の狙いなんだろうけれど、物足りなくも思いました。





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Last updated  2013年04月04日 13時57分16秒
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