テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:政治
わたしは、
「右翼」という言葉はいままでもつかってきたけど、 「民族派」という言葉をつかうのは、今回がはじめて。 ちがいもよく分からないし、 どうせたいした差もないんだろうと思ってきたから。 でも、 今回はあえてこの言葉を使ってみようと思います。 『朝生』でも、しばしば「民族派」って言ってるし。 ※ ※ ※ ※ ※ “民族派”というのは、 通常は、「民族主義者」や「国家主義者」のことを指すんだと思うけど、 いまの日本では、状況がちがってます。 つまり、きわめて親米。 これは政策判断のレベルを超えてる。 ある意味イデオロギーの域に達しています。 そのことをわたしはこのあいだ痛感しました。 彼らは、ほとんど何ひとつ、 アメリカに対して「NO」と言わないような、 一定の思想集団を形成しています。 もちろん、 その時々の政策判断として、 アメリカに従わざるを得ない局面はあると思う。 じっさい、日本は、 大枠ではアメリカの側につくしかないだろうし、 イラク戦争でさえ、反対はしにくかったかもしれない。 でも、 侵略戦争を「支持」したことに対して、 誤りが明らかになったあとも思想的な総括をしないとか、 日米安保の「片務性」を必要以上に宣伝して、 日本の政策の基盤を対米従属的なほうに導こうとしてたりとか、 米国人自身でさえ「史上最低」と言いはじめてる大統領の政権に、 それでも見境いなく追従しつづけるべきだと主張したりするのは、 もう、 ほとんど「政策判断」のレベルを超えて、 結局は「イデオロギー」として親米的なんだろうと思う。 もちろん、 いまは「保守」の中も分裂していて、 いわゆる「反米保守」という人たちも存在します。 だから、 ひとくちに「保守」と言っても、 じっさいには一枚岩ではないんでしょう。 だけど、 一部の保守は、きわめて親米的です。 前の日付のスレッドで議論になったことをふり返っても、 日米安保の片務性にかんする議論は、 けっきょくあいまいなままで終わってしまう。 日本の側の協力義務というのはぜんぜん画定されません。 なにが「NO」でなにが「YES」かを画定できない。 アメリカに要求されたら、ただ従うって感じです。 わたしは、 一方にアメリカの「保護義務」があって、 他方に日本の「基地提供義務」があるんなら、 その意味で日米条約は双務的だと思います。 そして、そのかぎり、 協力の範囲は画定されてると思う。 じっさい、 在日米軍が活動できる地理的範囲は、 条約やガイドラインに明記されて画定されています。 それは要するに、日本の防衛に直接かかわる地域です。 だから、 その範囲を必然的に超えるような機能を米軍が保持することは、 契約に反しているはずです。 というより、 たとえアメリカが何と言おうが、 それが「日本の立場」です。 本来、 「日本としてゆずれない立場は何か」ということを考えるのが、 いわゆる「民族派」の存在意義なはずなんですが、 いまの日本国内では、それが逆転してる。 それはなぜなんだろう・・、と考えてしまいました。 わたしみたいに「左寄り」で考えてる人とか、 保守の中でも「民族派」とは一線を画してる人間のほうが、 じつはよっぽど「民族主義的」かもしれないし、 あんがい「国家主義的」なのかもしれないなあと思う。 じっさい、わたし自身も、 かりに政府には批判的だったとしても、 けっきょくは「日本人」として考えてるところはある。 しかも、政策判断としてだけでなく、 やっぱり、心情的に「日本人」として考えるところがあります。 そういう意味では、わたしのほうが、 (「国家主義」とはちがうけど、) よっぽど「民族主義的」なのかもしれない。 わたしが「民族派」という言葉を使おうと思ったのは、 こんなふうに意味がまったく逆転してると感じたからです。 言葉の意味とは逆に、 「民族派」はぜんぜん民族主義的じゃありません。 政策判断だけじゃなく、ほとんど思想的に「親米的」と言える。 理屈ぬきで「親米」をつらぬこうとする。 なぜこうなったんでしょうか? もちろん、 「日本がアメリカに負けた」ということが大きいんだけど、 その影響の受け方に、国内で差があるんだと思う。 敗戦の影響をいちばん強く受けたのは、 ほかならぬ元々のナショナリストだったのかもしれません。 いわゆる「左」の人たちの場合は、 日本が負けた責任を「ナショナリスト」のせいにすればよかったし、 負けたことでも、それほど卑屈にならなくて済んだ。 「自分たちは進歩的なんだ」と言ってればよかった。 だけど、「右」の人たちの場合はそうはいかなかった。 むしろ、 アメリカに負けたことの影響をいちばん強く受けて、 アメリカに対してもろに卑屈になっちゃったのが、 もともと「右」の人たちだったんだと思う。 その影響がいまだに連綿と続いてるんじゃないでしょうか・・。 「民族派」がイデオロギー的に親米なのは、 たぶん、そんな理由からだろう、と思います。 それは安全だともいえるけど、逆にいえば「アメリカしだい」。 アメリカが暴走すれば日本もついていくし、 アメリカが沈めば、日本も沈んでいく。 国内の問題でも、 基地問題をはじめ、「アメリカが原因」の問題だと、 じっと耐え続けるしかない。 その点においては、 国家としての存在意義が、まったくないってことです。 最近、 仕事もふくめてパソコンから全面的にはなれがちです。 なみさん、みなさん、ごめんなさい!!(汗汗) そのうちまたドラマ話とかにもどりますっっ。 (とりあえず「アットホームダッド」は◎でした!~o~)/) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004.07.02 23:07:24
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