カテゴリ:純情きらりとエール
いよいよ桜子が上京します。
「サクラサク」というのは、 合格発表のことでもあるけれど、 桜子自身の本格的な人生の開花ことでもある。 マロニエ荘を舞台に、 冬吾をはじめとする芸術家の卵たちと交流しはじめます。 ◇ 昭和13年といえば、 小熊秀雄が「池袋モンパルナス」について書いた年です。 池袋モンパルナスに夜が来た上野には文化の中心があり、 浅草には大衆娯楽のメッカがあり、 そうした世界に憧れる若者たちは、西側の池袋に巣食っていました。 画家、ダンサー、キネマ俳優、 音楽家、無頼者、地方人の寄り集まり、 酒、麻薬、暴力、セックス… とまではいわないまでも(笑)、 当時としては、けっこう頽廃的な世界です。 そして、 東京が岡崎と違っていたのは、 そこが二・二六事件の現場だったこと。 軍靴が鳴り始めていて、 池袋モンパルナスもその影響を受けるようになる。 過激な自由と、過激な不自由が衝突していました。 『エール』がらみで言えば、 すでに「露営の歌」をヒットさせていた古関裕而が、 従軍音楽部隊のメンバーとして中国大陸へと渡ります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.26 19:20:45
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