カテゴリ:ドラマレビュー!
今季は、
「危険なビーナス」「恋する母たち」「リモラブ」 の3作品に注目しているのですが、 なかでも「リモラブ」は、 かなり内容が斬新かつ意欲的で、独創性が高い。 おバカな変人ばかりが登場するところは、 ちょっとアメリカンコメディっぽいけれど、 このテイストにもすっかり慣れました(笑)。 ◇ 第6話では、 ついにお互いの正体が判明。 美々のなかでは、 SNSのなかのイリュージョンの恋と、 現実世界のなかのリアルな恋がめでたく重なったのですが、 青林のほうは、 やはり草モチと美々とのギャップに混乱して、 いちどは「ごめんなさい」と拒絶。 このとき美々は、 檸檬と青林の双方を一気に失いました。 イリュージョンとリアルの両方で失恋した。 それでも、なんとか平静を装い、 いつもの産業医として気丈に振舞って、 その悲しみを表さずに去った場面は、 このドラマ最大の神シーンだったと思います。 ◇ とはいえ、 やっぱり檸檬との幸せな日々を忘れられない美々(笑)。 「恋とは幻想である」とか、 「恋とは勘違いである」とはよく言うけれど、 むしろ「幻想こそが恋なのだ」ということを、 美々は、あらためて確認した形です。 現代は、 リアルが勝つ時代ではなく、 イリュージョンこそが勝つ時代なのです。 イリュージョンのなかにこそ、見える真実がある。 最後には、めでたく両思いになれた二人。 このときの青林の心の変化は、 あいかわらず唐突でよく分からないけれど、 まあ、来週へ繋ぐためのサービスシーンだとも言えます。 とにかく、 これによって、 リモラブはもはやリモラブではなくなり、 めでたくリアルラブの世界に突入したわけですが、 はたして、 このままほんとうにリアルラブを発展させるのか、 それとも、 あくまでリモラブの世界を追求しつづけるのか、 まだまだ分かりません。 わたしの予想では、 リモラブとリアルラブの「ずれ」を、 さらに浮き上がらせていくのではないでしょうか。 ◇ ところで、 世間では目下、 コロナウィルスの第3波で混乱していますが、 ドラマの中では、 むしろ感染の緊張がだいぶ緩和して、 ラーメン屋台の場面などでは、 ソーシャルディスタンスが急速に縮まったりしています。 このへんにも、 ドラマと現実のずれ、 イリュージョンとリアルのずれ、 撮影時期と放送時期のずれが生じてしまっていますが、 …まあ、仕方ないですよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.11.20 01:32:56
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