テーマ:政治について(19826)
カテゴリ:メディアトピック
作詞家の秋元康が、
名曲「セーラー服を脱がさないで」で紫綬褒章を受章しました。 授章理由は、 「若年女性の搾取と商品化、あるいは炎上商法によって、 バブル期以降のエンターテイメントビジネスの手法を確立した」 ということだと思う。 ◇ 国が褒章を与える基準はどこにあるかといえば、 これはもう「本人が欲しがるかどうか」に尽きるのですよね。 ただ「貰ってくれそうな人にあげる」ということでしかない。 たとえば音楽業界でみると、 歴代の受章者のなかには、 中村八大・永六輔、加藤和彦・北山修、坂本龍一などの名前が見当たりません。 彼らは拒否した可能性が高いのですね。 おなじく映画業界でみても、 溝口健二、黒澤明、今村昌平、新藤兼人、相米慎二、北野武、是枝裕和など、 主要なビッグネームがことごとく欠けています。 それから漫画業界でみても、 手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子不二雄、宮崎駿、押井守の名前がありません。 彼らの多くも拒否していると思われます。 … さらに、文学界ともなると、 もはやショボイ名前しか出てこないわけでw ほとんど拒否されているのが分かります。 アホヅラさげて褒章なんぞ貰おうものなら、 「国に媚びた文学者」だとレッテルを貼られてしまうので、 貰うほうが恥ずかしい、という価値観が強いのですよね。 ◇ 秋元康の場合は、 安倍晋三と昵懇だったこともあるし、 自衛隊のプロモーションのためにアイドルを供出した実績もあるので、 国としては、あげない理由などありませんでした。 また、 すでに松本隆が受章している以上、 対抗心を燃やしている秋元康が欲しがらないわけもありません。 ◇ そもそも、保守というのは、 まったくもって融通無碍なので、 国や政権に都合が良ければ、エロでも何でも構わないのですよね。 現状をみても、 「どんなに貧しくても子作りをやめるな」 というのが保守政権の方針ですし、 もともと天皇家のルーツとされる日本神話なんかも、 ほとんどがポルノの話で出来上がっています。 国というのは、べつにエロを否定しないのです。 ◇ もちろんエロはエロでも、 「肯定しうるエロ」と「肯定しがたいエロ」はあるはずなのですが、 現在の政権や保守論壇には、 基準となるべきろくな思想が見当たりません。 今回の授章で、 「国は意外にリベラルなんだな」 という印象がさらに強まったかもしれませんが、 融通無碍な国家権力は "悪いリベラル" に堕しがち…という実例でもある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.06.18 01:02:32
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