制作・監督・脚本:クリストファー・ノーラン
出演:レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙
ジョセフ=ゴードン・レビット(無国籍風に見えてかっこいい)
マリオン・コティヤール、エレン・ペイジ、トム・ハーディ
キリアン・マーフィー、トム・ベレンジャー、マイケル・ケイン
「アバター」「サロゲート」に続く非現実系の映画です。
こちらは、夢というか、妄想というか。
♪そうだったらいいのなー♪ の世界を予めつくって、
自分ひとりでも、誰かと一緒にでも脳内でリアルに楽しめるシステム。
・・・そんなことができたら
現実に戻れませんわねー。
この時代では、こういうシステムがあって「脳内スパイ」が暗躍してる。
彼らのお仕事は、ヒトが寝てる間に、その人の潜在意識に入り込んで
夢と現実との錯覚を利用して、夢の中で彼しか知らない秘密やアイディアを盗むこと。
でも、ターゲットになりやすいようなエラいヒトは、潜在意識のトレーニングも積んでて、
アヤしい状況になると自分の意識を防御するため、夢のなかで戦闘が始まったりする。
要は「マトリクス」style.
スパイは、他人の意識と現実を行き来してるから、どっちにいるのかわからなくなる。
でも、現実の世界=重力がある。
だから、重力を認識できる自分オリジナルのアイテム(=トーテム)を常に持ち歩いたりしてるのね(ここ、ポイント)。
主人公レオ様はスパイなんだけど、
妻にかかわる重い過去があって・・・。
まーーーーーー、不思議な映画でした。
見る人によって、賛否がわかれるのでは?
一回じゃ理解しきれない。
でも、監督が原作・脚本を書いてるから、世界観がきっちりしてる感じ。
最初のシーンと最後のシーンがぴちっと合ってるし、
構成もちょっと複雑で、世界各地のいくつもの夢の世界に話が飛ぶし
凝った映像もアクションも入り混じるんだけど、
不思議と統一感というか一貫性があって、ブレがないと思いました。
渡辺謙さんがかっこよかった。
日本人の誇りです!
キリアン・マーフィーも、上手いー
「麦の穂をゆらす風」のときとは全く別人に見えた。
「シャッターアイランド」は一回でいい!と思ったけど、
これは、ラストがリピーターを誘う作りになってるのね。
以下、ネタバレ。
最後は、ハッピーエンドなのか、それとも?
年老いたサイトーと会ったレオの目が潤んでるんだけど。
そして、あの時、サイトーは何を思っていたのかしら・・・