2001年 アメリカ
監督: ジョン・マッディン(恋に落ちたシェイクスピアも)
キャスト: ニコラス・ケイジ、ペネロペ・クロス、ジョン・ハート、クリスチャン・ベイル、デビット・モリッシー
これは映画館で観たかったなぁ。
第二次世界大戦といわれても。
日独伊三国同盟。
ヒットラーとムッソリーニ。
これが精一杯なんで
ギリシャの東にあるちっちゃな島、ケファロニア島のことなんて知らない。
ドイツとイタリアが共に占拠した美しい島。
イタリア軍が撤退するとき、その何千人もがドイツ軍に虐殺された場所だなんて。
ギュンター大尉が、人が良くてヘタレ。
ドイツ軍にだって、こういう人はいたはずだよね。
コレリ大尉はイタリア人。
アモーレ、カンターレ、マンジャーレ。
カンターレ=音楽ラブ。
ベルディよりもドニゼッティ、なんだって。
アモーレ。
もちろん、「前方に美女発見。かしらーーー、右!」ぐらいのおちゃめは定番。
加えて、惻隠の情っていうか、隣人愛。いいよね。
ペラギアのパパ。お医者さま(すっごいキーパーソン)。
ケファロニアの将来には悲観的で、医師志望の娘、ペラギアに「外国人、例えば、ノルウェー人の歯医者」と結婚することを望む。
でも、ペラギアは島の男、マンドラスとは長年の恋仲。
パパは「釣り合わない。持参金もださない」と苦い顔。
マンドラスはパルチザンで、実は文字も読めない。
ペラギアはマンドラスと婚約をするが、コレリ大尉とはどうしようもなく魅かれあっていく。
ここでポイントとなるのは、音楽とダンス。
コレリ大尉が奏でるマンドリンの美しさ。
後にペラギアに音楽で告白する。
ペラギアが他の男と踊るタンゴ。
大尉に見せつけるほどの計算もないし、妖艶さもないのだが、無防備な健全さが余計に一目をひきつける。
踊った後のペラギアの目。
うーん、こういうところでペネロペの魔性が発揮されるのね。
ペラギアのパパは、婚約者のいたペラギアのママを略奪婚した過去がある。
大尉にも、ペラギアの二人それぞれに、自分の思いを重ねて諄々と語る。
これがよかったなぁ。
ペネロペは良かったと思う。
田舎のおっかさんのような服になる場面があったが
なんでラジー賞かなぁ。
カルロは・・・ペラギアかコレリ大尉なのかw。
どっちにしても、サムライ的。
何千年にもわたって戦争と地震が繰り返され、
お祭りの日には、奇跡を求めて病んだ人が神を頼る。
これまでに、ペラギア親子やマンドラス、大尉、カルロ、そしてイタリア人を匿って犠牲になった人などが、どれほど多くいたことか。
何かと話題のギリシャの長い歴史をすこし考えてみたのでした。