発心(徳島) 20年秋遍路 23番薬王寺
【金子や】では風呂上りの人たちがロビーでくつろいでいた。うらやましい~。男女交互に入るため女性の番はまだ、2階の部屋で足を伸ばす。最初の靴は普段はいていたジョギングシューズだったから、軽いけど底が薄くて疲れやすく、メッシュだから雨がすぐ浸みてきた。今回はスポーツ店で相談にのってもらって軽登山用の靴を選んできた。へそくりには痛かったけど、これはいい~。時には資本もかけなくちゃ。それから、保存会の本を参考にしてテーピングをしたから、歩いたわりに調子がいい。階段はきついけど、痛くてもなんとかなる事がわかってきたみたい。お風呂に入ろうと降りていくと食事の準備がととのっていた。車の老夫婦が2組、中年の男性遍路が5人、女性遍路は私と35才位のOLさん。何日も歩いていると日程や宿が同じになりやすく、すでに顔見知りの人たちは話に盛り上がっていた。何回もタイミングが合わなくて、お風呂に入れたのは20時過ぎだった。大きな風呂~。ところがシャワーが水で、湯船はぬるかった・・・?一度上がって、申し出るのも面倒でテキトーに出る。前に入ったOL遍路さんも冷たかったようで、急に世界中で高騰した原油、省エネ対策で一度火を落としたのを忘れていたようだ。(ぐすん・・・)丸い月がとても美しい。2階の東の部屋から独り占め。予報では明日は一日中雨、こんなに晴れているのに本当かなぁ~?山のふもとは静かで、またまたストンと眠りにつく。 かすむ薬王寺強い雨音で目覚める。明け方なのに外は暗い。テレビを着けて布団でごろごろする。やっぱり、予報は一日中、雨。歩き遍路の人はカッパを着て次々と鶴林寺へ向かっていった。計画変更。立江駅にもどり、列車で二十三番・薬王寺を先にお参りする事にする。8時、宿の前の<生名>バス停から勝浦までバスで戻り、昨日歩いた道をトボトボ歩く。(これって、逆打ち?寂しい。)傘をさして、リュックをゴミ袋でおおって、ひたすら戻る。遍路もいず、道行く人もいない。雨の立江寺も静まりかえっている。天気でこうもちがうものなんだ。景色も、気分も。立江駅に11時に着き30分雨宿りして下りに乗車、<阿南>で乗り換えて<日和佐>に着いたのは正午過ぎだった。薬王寺は雨のせいか参拝者は少なく、売店もシーンとしている。女坂を登る毎に小銭を落とす。雨だからお金も少ないなぁ・・・と思ったら、係りのおじさんが、ほうきとちりとり(らしき物)で実に上手にお金をかき集めていく。【厄除け祈願】女33段、男42段の厄坂があり石段に一円玉を並べて祈願する。本堂右には 男女厄坂(還暦の厄坂)61段もある。静かな境内を後にして駅前のうどん屋で<日和佐うどん>を食べる。体が温まり、ホッとして一休み。13:50の徳島行きに乗る。単線のため待合が多いから、16時発の高速バスに間に合わせようと思うと、もう帰路になる。強い雨は終日降っていた。みんな無事に鶴林寺、太龍寺と登って平等寺を目指しているのかなぁ・・・と思いながら、列車に揺られてウトウト寝入った。3日目(H20・10・23 雨) 8:00発 19:30帰宅 23番・薬王寺 バス・列車